[16完]それぞれの想い|違う立場で違う想いを抱えながら、毎日を必死に生きるみんなにエールを送りたい

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前回のお話

保育園に通う翔くんを育てるちひろさんと良平さんは共働き夫婦。ちひろさんは育休復帰後、翔くんの体調不良で頻繁に仕事を早退、欠勤することに罪悪感を覚えながら働いています。良平さんはもっと育児に協力したいという気持ちはあるものの、会社での立場があるから仕方がないと自分に言い聞かせ、ちひろさんに任せきりの現状から目を背けていました。そして、ちひろさんの仕事をいつもカバーしているシングルの同僚白井さんは、仕方がないと思いつつも自分ばかりが尻拭いをさせられる状況にモヤモヤを募らせていました。ある日、翔くんが熱を出し早退したちひろさん。翔くんの熱は翌日も下がらず、大事な打ち合わせがあったちひろさんは良平さんに休んでほしいとお願いしますが、「休めるわけないじゃん」の一言で済まされてしまいます。結局、新幹線で4時間かけてちひろさんのお母さんに来てもらい、ちひろさんは出社。その後、ちひろさんのお母さんの到着を待って遅れて出社した良平さん。間もなく育休に入る部下の男性社員との面談で「働く妻を応援したいから、復帰後は子どもの対応ができるような柔軟な働き方がしたい」と言われ、はっとします。帰宅した良平さんは、ちひろさんに「保育園の緊急連絡先、俺の会社に変更してもいい?」と提案。今まで任せきりにしていたことを謝りました。それから2人は、自分の今の状況を整理して、できることとできないことを棚卸ししました。方向性が固まった良平さんは、翌日上司に保育園の連絡先を変更すること。そして同じチームには、子どものことで今後迷惑をかけるかもしれないことを話しました。一方のちひろさんは、今まで迷惑をかけていた白井さんに恩返し。今まで迷惑をかけていたことを謝り、今後は自分が支える立場になると伝えたのでした。

1話目から読む

2人で育児ができるようになった今、自分の仕事ができる体制を考えなきゃ!

育休から復帰してからは、その場しのぎのような状態で必死に育児と仕事をこなしていましたが、良平が声をかけてくれたことで、やっと私たちはきちんと向き合うことができました。良平の職場は育児に向き合いたいという思いを尊重してくれ、これまで私に偏っていた負担も、少しずつバランスの取れた形へと変わっていきました。

私は偶然、白井さんと部長の会話を耳にしてしまいました。「有休ね、でも何かあったら取り消しさせてもらうかもしれないけど」・・・もしかして、私のせいでまた負担をかけている。私は、すぐさま白井さんへ声をかけました。

「ちょっと待ってね」私はそう言ってスマホを取り出すと、良平に「この日絶対に出勤したいんだけど、翔のことお願いできる?」とメッセージを送ります。するとすぐに「うん、大丈夫!」と心強い返事が返ってきました。

「この日は私、絶対に休まないから、安心して!」私は白井さんの目をまっすぐ見つめて、そう言い切りました。夫婦で話し合ったあの日から、良平は働き方を見直してくれるようになりました。2人で育児を協力できるようになった今、私もしっかり自分の仕事ができる体制を考えないといけません。個人の調整だけではなく会社の体制を整えてもらうように意見することも大切だと思いました。

苦しかったことを話してよかった、今は心からそう思います。子育てと仕事の両立。口にするのは簡単ですが、実際はやり方を試行錯誤して、色々な人に支えられて、時にはぶつかって・・・それで何とか毎日をこなしている人がほとんどだと思います。

世の中にはさまざまな『毎日』があります。育児と仕事をめまぐるしくこなすワーママの毎日もあれば、その隣でまた別の時間を重ねている夫の毎日もある。白井さんのように働く人の毎日もあれば、育児に専念する人にも、それぞれに異なる毎日があります。そんなふうに、違った毎日を生きる人たち。当然のことながら胸に抱えている想いも一人ひとり違います。

育児も仕事も思うようにいかず、すべてを1人で抱え込み、苦しんでいたちひろさん。良平さんがそっと手を差し伸べてくれたことで、ようやくその苦しい状況から抜け出すことができました。その後、白井さんのように誰かが負担になる働き方にならないように、色々な立場の社員の意見を聞き、それをまとめて会社に提出。会社側も、その意見を汲み取り職場の環境も少しずつ変わっていったそうです。立場や状況は人それぞれ違いますが、お互いに話し合って理解し合いながら、働ける環境を整えていくこと。それが大切なのかもしれません。

みんな、それぞれ違った立場で違った想いを抱えながら、毎日を必死に生きています。表からは見えなくても、不安や葛藤を胸にしまい込んで過ごしていると思います。そんなすべての人にエールを送りたい。今日も頑張っているみんなが、報われますように。

※ストーリーは実体験を元にフィクションを加えた創作漫画です。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。

原案:ママ広場編集部 脚本:のきわだ 編集:石野スズ
作画:マキノ
元気姉弟を子育て中の主婦。
SNSで育児絵日記を描いています。

最新のコメント
  • MKⅡ より

    もっと会社が、制度を整える必要がある。

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