子どもがケガをした直後に家庭内ですべきこと。応急処置についてクリニック理事長の林裕章先生にお伺いしました

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子どもが遊んでいてケガをした!どんな対応をすればいい?お医者さんにいくなら、どこを選べばいいの?そんな悩みについて、林外科・内科クリニック理事長の林裕章先生にお伺いしました。

お子さまの元気な成長は嬉しいものですが、それと隣り合わせなのが「ケガ」ですよね。公園で転んで擦りむいたり、家の中でぶつけたり・・・。そのたび、保護者の方は「消毒したほうがいい?」「病院へ行くべき?」と不安になることもあるでしょう。
今回は、まだ湿潤療法を実践している医師が少なかった20年前から、すべての傷に湿潤療法を取り込んでいる外科専門医として、お子さまのケガに対する最新の正しい知識と、後悔しない病院選びのポイントを詳しく解説します。

ケガをした直後、家庭でまずすべきこと

お子さまが擦り傷や切り傷を作ったとき、まず最初に行ってほしいのは「水道水でしっかりと洗うこと」です。
昔は「傷口は消毒して乾かす」のが一般的でしたが、現在の医療の主流は「湿潤療法(モイストケア)」です。消毒液は細菌だけでなく、傷を治そうとする細胞までダメージを与えてしまうため、基本的には不要です。

家庭での応急処置ステップ

出血を止める:
止血の基本は圧迫です。清潔なガーゼやタオルで傷口を数分間、圧迫します。止まらない・脈打つように出血するなら受診レベルです。
流水で洗う
傷口の泥や砂を、痛がらない程度の水圧でしっかり洗い流します。目標は「菌を殺す」より、泥・砂・異物を物理的に減らすことです。
保護:
砂などの汚れが完全に取れていれば、市販の湿潤療法用パッド(キズパワーパッドなど)を貼るか、ワセリン+非固着性ガーゼで覆うのが良いでしょう。
※いわゆる「グラベルラッシュ(道路での擦過傷)」は、表面を流すだけでは残りやすく、麻酔をしてブラシでこすり落とすことが推奨される場面があります。洗浄を中途半端にすると、感染リスクだけでなく『外傷性刺青(黒い点が残る)』の原因にもなり得ます。
※また、咬み傷・刺し傷・明らかな感染・深い創などは別で、密閉が裏目になることもあるため医療機関の受診が必要です。

「何科に行くか」よりも大切な「治療法」の確認

お子さまのケガで受診を迷ったとき、「外科?整形外科?それとも形成外科?」と悩む方は多いはずです。擦り傷も捻挫も、同じ施設で診られることは多いのですが、実は、「外傷」に関しては、診療科の名前よりも「その医師がどのような治療方針を持っているか」が重要です。

湿潤療法を行っている医師を探す

きれいに、かつ早く治すためには、前述した「湿潤療法」を積極的に行っている医療機関を受診することをお勧めします。
選び方のコツ:
看板の診療科だけで判断せず、医療機関のホームページを確認しましょう。「湿潤療法(モイストケア)対応」と明記されているかチェックしてください。
電話での確認が確実
「擦り傷なのですが、必要があれば麻酔してブラッシングや異物除去まで対応できますか?湿潤療法(乾かさない治療)は行っていますか?」と受付で直接聞いてみるのも、実は有効で推奨される方法です。

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