手土産を持ってこなかったことを夫のせいにする妻

義弟家族を2晩我が家に泊めさせてという義母の強引な依頼を断り切れず、私は渋々受け入れました。
とうとう信也君家族が泊まりに来る日がやってきました。狙ったのかそうでないのかはわかりませんが、義母を通じて伝えてきた義妹サチさんは、結局この日まで自分から挨拶の連絡をしてくることはありませんでした。

3歳の息子コウキくんを連れて我が家に到着した信也君家族は、なんとも派手な服装です。

「ゆくりしてってね」と私たち家族は笑顔で迎えました。年に1度会うか会わないかくらいの交流なので、久しぶりに会ったコウキくんはずいぶん大きくなっていました。3歳でとってもかわいい盛りです。
到着早々、サチさんが「すみませ~ん。」と私のところへ来て、用意するはずだったお土産を、信也君が忘れたと伝えてきました。

「気にしないで」と笑顔で返したものの、内心ではイライラとモヤモヤが入り交ざっていました。サチさんは節約家だとお義母さんから聞いてはいましたが、泊まることをお義母さんに頼ませて、手土産ひとつも持ってこないなんて図々しい。それに、お土産を忘れたことを夫のせいにするなんてと呆れてしまいました。別にお土産が欲しかったわけではありませんが、義母からの電話でサチさんへの印象が悪かったのが正直なところです。

信也君たちが到着してしばらくして、達也が夕飯を外に食べに行こうと提案しました。何を食べたいかサチさんたちに聞くと、サチさんは「えっ」と明らかに意外という顔をしました。

サチさんの様子を見ていた私はまた怒りがわいてきてしまいました。どうして意外そうな顔をするの?「えっ?」ってなによ?黙ってはいたものの、外食代をケチっていると思っているのだろうか、うちでご飯を作ってもてなせってことかしら、などと内心穏やかではありません。不思議に思った達也が「何か予定あった?」と聞くと、なぜか信也君が慌てて「ないない、行こう!」とサチさんを遮って外食に賛成しました。そんな信也君をサチさんは怪訝そうな顔で、ただ黙って見ていました。

大人たちが外食のことを話しているそばで、ジュースを飲んでいたコウキくんがこぼしてしまいました。慌ててサチさんが「すみませぇん」とコウキくんのそばに来つつ、私に声をかけてきました。

信也君は「何やってんだよー」と言いながら「ベタベタじゃん。ついでに風呂貸してもらえよ~」と面倒くさそうに言いました。信也君に「兄ちゃんいい?」と聞かれた達也は「全然いいよ。入りなよ~」と笑顔で言いましたが、え?ジュースこぼしただけなのにと、私だけは思っていましたが。

急いで布巾を持ってきて拭いてあげながらなんだかモヤッとする私。まだ3歳のコウキくんなので、ジュースをこぼすなんてあるあるですし、シャワーを浴びたければ別に使っていいんだけれども。なんでしょう、このモヤモヤは。この夫婦の図々しい感じがどうしても受け入れられない私です。
アニマル柄のリンクコーデで登場した信也さん家族。信也さんにも妻のサチさんにも、2泊させてもらえることへの感謝の気持ちが感じられないことが良子さんをモヤモヤさせてしまうのかもしれませんね。
※ストーリーは実体験を元にフィクションを加えた創作漫画です。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。
原案:ママ広場編集部 脚本:のきわだ 編集:石野スズ
作画:dechi
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