[28]帰らない夫|生活費を援助してもらっているにも関わらず、グチグチと不満をこぼす義母

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前回のお話

アヤノさんは、兄嫁キョウカさんをサポートするために頻繫に実家へ帰る夫トモヤさんに悩みを抱えていました。新婚など関係なく、仕事で忙しい義兄ナオキさんに代わって駆り出されるトモヤさん。一人娘のヒマリちゃんが産まれても変わることはありませんでした。その後、義兄夫婦が離婚することになるとさらに頻度は増え、アヤノさんは途方に暮れます。ある日、義母から呼び出されたアヤノさん。嫌な予感がしながら向かうと、突然「トモヤと離婚してほしい」とお願いされます。予想外の提案にトモヤさんとキョウカさんの不貞を疑うアヤノさんでしたが、「トモヤとそういう関係じゃない」とキョウカさんに面と向かって言われ、頭を混乱させたままその場を立ち去りました。泣きながら家路を歩いていると、アヤノさんのもとに突然電話が。電話口の相手はわかりませんが、アヤノさんは何やら話し込んでいる様子でした。その日の夜、今までの出来事が嘘だったかのように明るく振る舞うアヤノさん。トモヤさんが内心ホッとしていると、突然「私もトモヤの実家で同居できないかな?」と提案されビックリ。はじめは渋るトモヤさんでしたが、おいしい条件を付けられると同居を快諾。そして1か月後、義実家での同居生活がスタートしました。アヤノさんは同居早々『現金にこにこ払い作戦』という名目で、トモヤさんのキャッシュカードやクレジットカード、スマホの決済アプリを管理し、家計を握りました。同居が本格的に始まってからも、明るく振る舞うアヤノさん。しかし、ひとりになった瞬間に見せる表情は、どこか無理をしているようにも見えたのでした。

1話目から読む

「家のこと何もしないならもう少し生活費が欲しい」図々しすぎる義母の主張

義実家で同居を始める際、トモヤの稼ぎからキョウカさんたちの生活費を援助する代わりに、家事は一切しないと伝えていました。その約束どおり、義実家では家事全般をキョウカさんが担い、トモヤと義母がときどき手伝う、という形をとっていました。

そんな生活が1か月ほど続いた頃、何もしない私に不満を持った義母が「アヤノさんのことだけど、何もしなさすぎじゃない?」とトモヤに文句を言ってきました。困ったように黙り込むトモヤ。すると、キョウカさんが彼をかばうように「そんな、私がやればいいだけですし」と言いました。

「でもこれ以上家のこと何もしないなら、もう少し生活費をもらっても良い気がするんだけど?」義母はどうしても納得がいかない様子です。キョウカさんは「でも・・・」と言いかけて、チラッとトモヤに視線を送りました。トモヤは大きくため息をつくと「聞いてみるよ」と渋々ながらも応じました。

その日の夜のことです。トモヤは気まずそうに、「アヤノ、母さんたちに生活費ってもう少し出せるかな?」と切り出してきました。私は「え・・・」と戸惑った表情を浮かべたあと、同居を始めてからずっとつけていた家計簿を静かに差し出しました。

家計簿を見たトモヤは「あー・・・全然貯められてないんだ」と困ったようにつぶやきます。「やっぱり育児用品とか色々買うからね・・・ない袖は振れないし、トモヤのお小遣いの3万円を生活費に足す?」私がそう言うと、トモヤは「え?」と一瞬驚いたような表情を浮かべました。

私はトモヤに口を挟む隙を与えず、「1回それで試してみたら?トモヤも助けたいでしょ?お義母さんとキョウカさんのこと」と食い気味に説得します。トモヤはどこか釈然としない表情を浮かべながらも、「う・・・ん」と了承したのでした。

自分は生活費すら入れていないにもかかわらず、育児に追われるアヤノさんを「何もしない」と責める義母。本来、トモヤさんの稼ぎはアヤノさんとヒマリちゃんのために使われるべきなのに、なぜか自分も同じ立場で口出しできると勘違いしている様子には、図々しさを通り越して呆れてしまいます。それなのにトモヤさんは義母とキョウカさんの言うことも聞いてしまいます。本来であれば、ただ言いなりになるのではなく、ここはきちんと線を引いて一言でも反論してほしいですよね。自分の意見は言わずに誰かの意見に従うトモヤさんの行動が、今の歪な状況を生み出す結果になったのかもしれませんね。

※ストーリーはフィクションです。登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。創作漫画としてお楽しみください。

原案:ママ広場編集部 脚本:のきわだ 編集:石野スズ
作画:まりお
2児の母です。

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