少しでも彼の地雷を踏んだら「それなら別れよう」

夫のタカシは、気に入らないことがあるとすぐに離婚をちらつかせる。私はつい最近、娘のモモを出産したばかり。しかしタカシは、私が退院してからかれこれ３日連続で飲み会に出かけています。本人いわく「出産祝いで友達が誘ってくれてるから断れない」とのこと。文句を言おうものなら「俺のやり方が嫌なら離婚だ、離婚」と聞く耳を持ちません。これが私たち夫婦のお決まりのパターン。でもタカシに依存している私は、従うしかありませんでした。

今思い返せば、付き合っていた頃からタカシは変わりませんでした。「え！？女子２人と男子２人で泊まりの旅行！？」戸惑いながら聞き返す私に、タカシは「大学時代からの友達だし、やましいことないけど？」と大したことでもないみたいに言います。

「何か不満？」眉をひそめて聞いてくるタカシに、私は勇気を出して「なんか、ちょっと嫌だなって思う」と正直な気持ちを伝えました。彼女がいるのに、他の女性も一緒の泊まり旅行。大学時代からの友達でも不安になるのは当然です。しかしその思いは届かず、タカシは「は？ なんで？」とあからさまに不機嫌な表情を浮かべました。

タカシはすっと立ち上がると、「なんか束縛とか、しんどいんだけど？」と冷たい表情。私が「でも・・・」と食い下がろうとした瞬間、彼は面倒くさそうにため息をつき、「だったら別れよ？」とあっさり突き放したのでした。

あまりに突然の別れの言葉に、私は頭が真っ白になりました。だけどタカシは、立ち尽くす私を気にも留めず、「じゃ、俺行くから」と言い残して部屋を出ていきます。嘘、これで別れるの？彼にとって私は、少しでも面倒なことを言えば簡単に切り捨てられる存在だったのでしょうか。

こんな別れ方、納得いかない。そう思った私は「本当に別れるの？ちゃんと話がしたい」「返事がほしい」とタカシにメッセージを送りました。しかし、友達との旅行を満喫しているのか、既読すらつきませんでした。

男女混合で旅行に行くと聞けば、不安になるのはごく自然なことですよね。その気持ちに寄り添い、安心させようとする姿勢があるならまだしも、タカシさんは「束縛はしんどい」と面倒くさそうにするだけ。価値観をすり合わせることもせず、「別れよう」と切り捨てるなんて、不誠実にもほどがあります。スズカさんも、別れた方がいいとは頭では分かっていても、相手に依存している状態では簡単に決断できないのでしょうか。

※ストーリーは実体験を元にフィクションを加えた創作漫画です。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。

原案：ママ広場編集部　脚本：のきわだ　編集：石野スズ
作画：ポジョ
在宅デザイナーの主婦です。息子と夫、そして猫と暮らしています。