夫に再度相談を持ちかけるも「また母さんの愚痴?」と嫌な顔

母親としての立場も役割も、すべて義母に奪われてしまった私。それでも、この家をすぐに出て行かなかったのには理由がありました。それは、この家を出て私たち家族だけで暮らすこと。そのために、コツコツと貯金を貯めていたのです。そして貯金が貯まった今、行動に移す時がやってきました。
その日の夜、私は夫のコウイチさんに、再度相談を持ちかけました。「もう限界なの、リコもお義母さんに懐いているし・・・」私がそう言うと、コウイチさんはうんざりした表情で「また母さんの愚痴?」と言いました。私はうつむきながら「愚痴じゃなくて・・・」とつぶやきます。

「何回も言ってるだろ?うまくやってくれよ」大きくため息をつくコウイチさんに、私は「でも、このままだとリコのためにも良くないと思うの」と食い下がります。そして大きく息を吸い込み、「だからもうお義母さんと離れて暮らしたい、私たち家族だけで暮らしたい」コウイチさんの目をまっすぐ見て伝えました。

私の言葉に、コウイチさんは目を丸くして「何を言い出すんだ、母さんの面倒を見るのは長男の務めだろ」と、まるで理解不能だと言わんばかりの態度を取ります。私はそんなコウイチさんに「どうしていつもそうなの?私の話に聞く耳を持たないのはどうして?」と必死に訴えかけました。

けれど、私の思いはコウイチさんには届かなかったようで、「今の生活が不満なのはミサキだけだろ?リコも母さんも不満なんて言ってない」と言われてしまいました。さらに「我慢できないならお前が出て行けばいい」と突き放され、私は目の前が真っ暗になりました。

コウイチさんの言葉で、私はこの家で誰からも必要とされていないのだと悟りました。「この家に私なんていらないんだね・・・あなたの気持ちは分かったわ」そう告げて、私はそれ以上話し合うのをやめました。
ミサキさんの訴えを、スマホを手にしたまま聞き流したコウイチさん。「うまくやってくれよ」と対応を丸投げし、自分は面倒ごとから距離を取るだけ。ずいぶんとお気楽ですね。ミサキさんも、これ以上言っても無駄だと悟ったのでしょう。コウイチさんと話し合うことを静かにあきらめたようです。家族であるはずなのに、誰ひとり人味方がいない・・・想像するだけで胸が締めつけられます。
※ストーリーは実体験を元にフィクションを加えた創作漫画です。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。
原案:ママ広場編集部 脚本:のきわだ 編集:石野スズ
作画:ねむりひつじ
男の子ママ。面白かったり可愛かったなぁと思った子どもの様子をノリと勢いで描いています。
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