義母からの最期の手紙には今までの謝罪と感謝の言葉が綴られていた
義姉たちも帰り、遺産騒動はこれにて一件落着。私は吉雄さんと涼子と一緒に、義母が眠る仏壇に手を合わせました。すると、先頭で手を合わせていた涼子が、経机に見覚えのない金製のおりんが置いてあることに気付きます。よく見ると、りん布団の下に紙が挟まっている・・・中身を見ると、それは義母から私に向けた最期の手紙でした。

手紙には、私たちとの同居が始まったとき、義父を亡くしたばかりで寂しくて、私にいじわるを言ってしまったことに対する謝罪の言葉が綴られていました。

最期まで謝らなくていいのに、そう思いながら読み進めると、私たちとの暮らしが新鮮と驚きに満ちていて楽しかったことも綴られていました。涼子の成長を間近で見られたこと、新しい料理を知れたこと、異なる価値観に触れられたこと・・・その全てが幸せだったと言ってくれました。
また、金のおりんについても書かれていました。なんと、義姉たちが遺産で迷惑をかけるのではないかと思った義母は、持っていた現金を高級な金のおりんに換えたそう。遺言書にお金を騙し盗られたと嘘を書いたのは、この事実をカモフラージュするためだったのです。

手紙の最後には、私を信頼して仏壇を任せること、この先もし何かあったら金のおりんを売り払っても構わないこと、そして「本当にありがとう、私はとても幸せでした」と感謝の言葉が書かれていました。義母は私に何も遺さないどころか、一番大切なものを託してくれたのです。

義母からの手紙を読み、私の心は嬉しさと寂しさでいっぱいになりました。いがみ合うこともあったけど、義母は私たちとの生活を最期まで楽しんでくれていました。すると、涼子が「あ、お父さんと私あての分もあるよ」と手紙を手に取ります。

「お父さんには静江さんを大事に、私には好きな道を生きなさいって」義母からの手紙を嬉しそうに読み上げる涼子。吉雄さんもその言葉を聞いて、「お袋らしいな」と笑いながら言いました。
見覚えのない金のおりんの下に挟まっていたのは、義母から私に向けた最期の手紙でした。手紙には、私にいじわるを言ったことに対する謝罪の言葉と、私たちとの暮らしが新鮮と驚きに満ちていて楽しかったことが綴られていました。また、金のおりんについても書かれていました。義姉たちが遺産で迷惑をかけるのではないかと思った義母は、持っていた現金を高級な金のおりんに換えたそう。この先もし何かあったら金のおりんを売り払っても構わないと言ってくれました。義母は私に何も遺さないどころか、一番大切なものを託してくれたのです。義母からの手紙を読み、私の心は嬉しさと寂しさでいっぱいになりました。いがみ合うこともあったけど、義母は私たちとの生活を最期まで楽しんでくれていたのです。
義母と静江さんの絆は、静江さんが思うよりも深かったようです。静江さんのことを一番に想ってくれていたんですね。
※ストーリーは実話を元にしたフィクションです。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。
原案:ママ広場編集部 脚本:船井 秋 編集:石野スズ
作画:ポジョ
在宅デザイナーの主婦です。息子と夫、そして猫と暮らしています。
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