[5]離婚と秘密|離婚成立を目前に嬉しさを隠し切れない不倫夫

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前回のお話

エリートサラリーマンで将来は家業を継ぐ予定のつかささんと結婚したカオルさんは、夫婦仲は良かったはずなのに結婚7年目で突然つかささんから離婚を切り出されました。つかささんは浮気しており相手の女性がすでに妊娠8ヶ月でもうつかささんの実家で暮らしていると聞き、カオルさんは愕然とします。浮気をしたことを悪びれることなく、どうしても自分の子どもが欲しかったけれどカオルさんとの間に子どもができなかったからと言い訳するつかささんと、もうすぐ産まれる孫で頭がいっぱいの義母。二人から離婚を急かされたカオルさんが「離婚の条件は私が全部決めていいんですよね?」と聞くと、つかささんは笑顔を浮かべ「できることならなんでもするよ」と誠意を尽くすような口ぶりですが、カオルさんは「この人は自分の醜態を晒されるのが嫌で円満離婚を望んでいるんだわ」と感じ怒りが湧いてきます。

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離婚が決まり嬉しさを隠し切れない夫と義母

離婚届を取りに来たつかさと義母から二週間考える時間をあげると言われた私。不倫をしておきながら円満離婚を望むつかさは、離婚の条件はすべて私が決めてもいいと言いました。

二週間後。「このマンションと、慰謝料を双方から500万ずつ。そして、私と二度と会わない。それが離婚の条件です!」私が毅然とした態度でそう伝えると、つかさは「家のローンは終わってるし、俺は実家に住むから問題ないよ」とあっさり了承しましたが、義母は「なんてがめついのかしら!ま、もう会わないならいいかしら」と不服そうでした。

「その内容で離婚協議書を作るよ」と淡々と話すつかさに「手続きが全て終わったら私から離婚届を提出するね」と伝えると、「なるべく早く手続するよ。カオルも早く頼む」と少しでも早く離婚を成立させたいようでした。話し合いが終わると、義母は「さっ!早く帰りましょう!帰りにベビー用品も見たいわ!」と上機嫌で帰って行きました。

それから二週間後。つかさが離婚協議書を持ってやってきました。「手続き終わった。なるべく早く離婚届を・・」と書類を渡され「分かった。明日にでも出してきます」と答えると、つかさは「頼んだよ」とにっこり。「じゃ」と言って嬉しそうに帰って行くつかさの背中を見ながら、つかさの頭の中にはもう私のことなんてないのだと実感。ウキウキしてる・・。それももう隠さないのね・・。

翌日。予定通り離婚届を提出した私は「今日、提出しました」とつかさにメッセージを送ると、返信も待たずにつかさからの連絡をブロックしました。私はどんなツカサさんでも一緒にいたかったよ・・。裏切ったのはあなただからね・・。

そして一年後。私はある書類をポストに投函しました。それは、つかさと不妊治療をしていたときの検査結果。つかさの精液検査報告書です。この検査結果をつかさは知りません。これを見たつかさを想像した私は・・自然と笑みがこぼれました。

一緒に住んでいたマンションと慰謝料を双方から500万円ずつもらうことを離婚の条件として提示したカオルさん。早く円満に離婚したいつかささんはすんなり承諾しましたが、義母は「なんてがめついのかしら」と不服そうでした。その後、離婚協議書を渡しに来たつかささんは、もうすぐ離婚できる嬉しさが隠しきれずウキウキしていました。翌日、離婚届を提出したことをつかささんにメッセージで伝えたカオルさんは、返信を待たずにつかささんからの連絡をブロックしました。一年後、カオルさんは「精液検査報告書」と書かれた紙を封筒に入れポストに投函。それは、つかささんと一緒に不妊治療をしていたときに受けた検査の結果報告書でした。つかささんはこの検査結果を知りません。カオルさんは、封筒を受け取ったつかさささんの姿を想像して思わず笑みがこぼれました。
検査結果を知りながら離婚を受け入れ、敢えて一年経ってからつかささんに検査結果を送り付けたカオルさん。自分たちのことしか考えずカオルさんを傷つけて手に入れた幸せがずっと続くはずがありませんよね。

※ストーリーは実体験を元にフィクションを加えた創作漫画です。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。

原案:ママ広場編集部 脚本:のきわだ 編集:石野スズ
作画:和栗ぐり
長女みーちゃん、長男はーくん、1歳7ヶ月差の年子姉弟の日常を描いてます。

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