子どもがすぐ体調を崩して心配。季節の変わり目の対策について小児外科専門医竹内先生にお伺いしました

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季節の変わり目になると、子どもが咳をしたり、肌が荒れたり、風邪をひきやすくなったりして心配になる・・・そんな経験はありませんか?どうしてこの時期に体調を崩しやすいのか、そして家庭でどんな工夫をすれば子どもを守れるのかについて、たけうちファミリークリニック院長の竹内雄毅先生にお伺いしました。

はじめに

「季節の変わり目は体調を崩しやすい」――そんな言葉を耳にしたことがある方は多いでしょう。
特に子どもは大人に比べて体温調整が未熟で、気温や湿度の変化に敏感です。ただし、ここで大切なのは「寒暖差や乾燥が直接病気の原因になるわけではない」という点です。気温差や乾燥は子どもの体にとってストレスとなり、粘膜の防御機能を弱めたり、自律神経のバランスを崩したりします。その結果、体の抵抗力が落ちてしまい、さまざまな不調や病気につながりやすくなるのです。

季節の変わり目にかかりやすい病気

喘息
寒暖差は喘息を悪化させる大きな要因のひとつです。夜や朝方の冷え込み、日中との気温差が大きいときは、ゼーゼーとした呼吸や夜間の咳が出やすくなります。加えて、あまり知られていませんが「梅雨入りの時期」も注意が必要です。湿度が高まるとダニやカビが繁殖し、アレルゲンが増えることで発作が起きやすくなります。喘息を持つ子にとっては、まさに季節の変わり目が要注意の時期です。

アトピー性皮膚炎
秋から冬にかけて乾燥が進むと、皮膚のバリア機能が低下し、かゆみや湿疹が悪化します。痒みで眠れない、集中力が落ちるといった二次的な影響もあり、日常生活に支障をきたすこともあります。

かぜ(かぜ症候群)
「寒暖差で風邪をひく」と思われがちですが、風邪はあくまでウイルス感染が原因で起こります。ただし急な気温差や乾燥で鼻や喉の粘膜が弱ると、普段なら防げるはずのウイルスにも感染しやすくなります。そのため、季節の変わり目は風邪をひく子が増える時期になるのです。

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