[9完]息子の彼女が窓から入ってきた|世話が焼けるけれど可愛い子。我が家のルールを少しずつ覚えてもらおう

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前回のお話

息子ミズキ君の彼女エリカちゃんが自分の知らない間にミズキくんの部屋の窓から出入りしていて6日も泊まっていたと知り驚愕したお母さん。「ちゃんと玄関から入る」「お泊まりはダメ」とお説教をしますがあまり響いていない様子の二人。エリカちゃんは2人暮らしのおばあちゃんが入院してしまい寂しくて泊まりに来ていたようで、2人にお願いされて仕方なくあと2日間だけお泊まりを許したお母さん。寝る部屋は別、冷蔵庫は勝手に開けない、一人でこの家にいるのはダメ、とこの家のルールをエリカちゃんに伝えるも、なぜダメなのか理解できない様子のエリカちゃんを見てお母さんは困惑しつつ、今後はミズキ君と一緒に玄関から入るかインターホンを鳴らすように伝えました。そして、基本的にはお泊まりは反対であること、ルールを破ったら二度とお泊まりはダメとしっかり釘を刺し、2人もなんとか納得してくれました。お母さんが夕飯の準備をしようと立ち上がると、エリカちゃんが「手伝う」と言ってすっと立ち上がりお母さんはビックリ。慣れた様子でコップを洗うエリカちゃんを見て「悪い子ではないんだろうけど・・どうするのが一番いいんだろう・・」と悩んでしまいます。

1話目から読む

可愛い笑顔にほっこり。時間はかかりそうだけど温かく見守ろう

我が家には今、高校生の息子ミズキの彼女エリカちゃんが泊まりに来ています。常識が通用しないところのあるエリカちゃんに驚かされましたが、話してみるとちゃんと挨拶もできて素直に謝ることもできるし気遣いもできて悪い子ではないのだろうと感じました。エリカちゃんの家庭の事情も考慮し、我が家のルールを守ることを条件にお泊まりを許可したのです。
翌朝、「朝ご飯できたわよー」と声をかけると、フラフラしながら起きてきたエリカちゃんが「おはよ・・朝・・いつも食べない」と言うので「そうなの?食べられるものだけでもいいから口にして。大事なエネルギーよ」と少しでいいから食べるように伝えました。

しばらくすると、「はよー」とあくびをしながらミズキが起きてきました。「ミズキはさー、いつもこんな朝ご飯用意してもらってるんだね・・」と独り言のように呟くエリカちゃんに「ん?あぁ・・食べないけど、あんまり」と言いながらのそのそと席につくミズキ。のんびり起きてきても全く慌てる様子のないミズキに「ちょっと早く食べて!学校遅刻するわよ!」とこっちがヒヤヒヤ。

あっという間に家を出る時間になりました。「行ってきまーす」と揃って家を出る二人を「はい。行ってらっしゃい」と見送っていると、玄関を出たエリカちゃんがくるっと振り返りました。

エリカちゃんは「いろいろありがとうございました。お母さんのこと思い出した」とはにかみながらにこっと笑顔でお礼を言ってくれ、私も自然と笑顔になり「・・今日も泊まるんでしょ。待ってるからね」と返すと、「はーい。行ってきます!」と元気に登校していきました。

そして夕方。家にいた私は、1人で学校から帰ってきたエリカちゃんがまた窓から入ってこようとしているところを発見!「ちょっと!!」と慌てて声をかけると「へへへっ。ウケる」と懲りていない様子のエリカちゃん。やれやれ・・。エリカちゃんにはこれから少しずつ我が家のルールを覚えてもらいたいと思います。常識が通用せず驚かされることもあるけれど、素直で憎めないところのあるエリカちゃんをこれからも温かく、そして厳しく見守って行こうと思うのでした。

世間の常識やマナーはお互いに気持ち良く過ごすために必要ですし、誰かのお家に行く時にはその家のルールを守らなくてはいけないですよね。驚かされるところもたくさんありますが、良いところもたくさんあるエリカちゃん。やってはいけないことをミズキ君のお母さんから教えてもらったエリカちゃんは、これから少しずつやっていいことと悪いことの判断が自分でできるようになっていきそうです。ミズキ君ともミズキ君のお母さんとも良好な関係が続くといいですね!

※ストーリーはフィクションです。 登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。 創作漫画としてお楽しみください。

原案:ママ広場編集部 脚本:のきわだ 編集:石野スズ
作画:まりお
2児の母です。

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