[31]愛した人はモラ夫でした|妊婦の妻をお手伝いさんのように扱う住み込みの女性

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前回のお話

結婚したリヒトさんが望む生活スタイルに合わせてサポートするために仕事を辞めたハズキさんは、自分ができないことに細かくアドバイスしてくれるリヒトさんに認められるように張り切っていましたが、分単位で決められた座る暇もないほどのスケジュールをこなさないと「できない」とため息をつかれました。やがてハズキさんは妊娠し酷いつわりで苦しむようになりました。ほとんど寝ている状態のハズキさんは家事どころではなく、リヒトさんは自分のサポートがしてもらえないことにストレスと感じ始め、ハズキさんがサボりたくてわざと寝ているのではないかとさえ思うようになり辛く当たるウ様になりました。とうとうハズキさんに限界がきて入院してしまうと、リヒトさんはハズキさんの代わりになってくれると提案するユウコさんに出会います。ハズキさんが不在の家にユウコさんが住むようになって妻の代わりを全てしてくれるようになると、リヒトさんはその生活が捨てがたく、ハズキさんが退院してもユウコさんには自分のためにいてほしいと思うようになりました。「ハズキができないことをしてもらうための女性にきてもらう」とリヒトさんに言われたハズキさんは、家事代行サービスかと思い有難く賛成しますが、現れたのはリヒトさんを名前呼びしてべたべたするユウコさん。やがてユウコさんはリヒトさんの体のメンテナンスサポートに特化すると意味不明なことを言い出し、住み込みを続けながら一切の家事は代行サービスに頼むようになりました。ユウコさんに去って欲しい一心で家事を頑張りだしたハズキさんですが、ユウコさんは家に居続けるのでした。

1話目から読む

自分の思い通りなら満足な夫

退院後、家事を頑張るとリヒトさんに宣言したらユウコさんは帰ってくれると思っていたのに、リヒトさんは家事代行サービスを雇ってユウコさんはまだ家に居続けます。私以外の女性がリヒトさんのそばにいるのは耐えられません。でも私が全部できないからだとリヒトさんに言われ、何も言い返せませんでした。からだはまだ辛いけれど、とにかく食事はちゃんとできるようにしないと。でも、ユウコさんのぶんも私が作らないといけないのはなんだかモヤモヤします。

私が作った料理をリヒトさんとユウコさんが並んで食べます。「さあ食べようかユウコ」って。

「あれ?いつものドレッシングは?」リヒトさんのひと言に反射的に立ち上がる私。完璧に用意しなくちゃ。そればかりが頭にありました。「ハズキさんごめんなさい、お皿いただけます?」とユウコさんが食べながら言いました。「・・・はい・・・」すごく惨めな気分。

私が洗い物をしている間も、リヒトさんとユウコさんは楽しそうに並んで食べています。私の存在なんて、まるでないかのように。

ふと、リヒトさんが私に気づき「ハズキ大丈夫?体の調子悪い?」と声をかけてきましたが、体調が悪いなんて言ったらユウコさんがどんどん「私の代わり」をしていくに違いありません。「ううん、大丈夫だよ!」無理に笑顔を作りました。

仕方ない。食卓に並べるご飯はリヒトさんとユウコさんの分だけにしよう。自分の分は手を抜いて負担を少しでも減らそう。とにかくちゃんとできるところをリヒトさんに見せて、リヒトさんに認めてもらわなくちゃ。そればかり考えていました。

ハズキさんが料理を作り、家事は代行サービス、そしてそれ以外の「妻の代わり」は同居するユウコさん。どう考えても異常な状況です。でも冷静でいられなくなってしまっているハズキさんには、「私が頑張る」という選択しかなくなってしまっているようですね。おなかの赤ちゃんが一番なのに。早くそれに気がついてほしいです。

※ストーリーは実体験を元にフィクションを加えた創作漫画です。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。
原案:ママ広場編集部 脚本:のきわだ 編集:石野スズ
作画:みつけまま

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