[14]家庭内カースト|「怒られてばかり」さり気なく嫁いびりをご近所に広める孫嫁

アイコンイメージ
前回のお話

ゆかりさんの婚約者ともやさんの実家は、義祖父母が絶対的な権限を持っている家庭でした。結婚の挨拶で義実家を訪れたゆかりさんは、義祖父母から散々嫌味や文句を言われても笑って我慢する義母、義母がいびられていても何も言わない義父とともやさんに驚きます。その後、義母は転びそうになった義祖母を庇って足を骨折してしまい入院。義祖父母はともやさんとゆかりさんを呼びつけると、義母の代わりにゆかりさんに家事をやらせようとします。義母の状況を何とか変えたいと考えていたゆかりさんは、義祖母に言われた家事を笑顔で引き受けますが、文句を言われるとできないものはできないときっぱり反論。義祖父母は、ゆかりさんが自分達の言った通りに動かないとわかると義母を早く退院させようと言い出しました。ともやさんとゆかりさんは、義母の退院が決まると義実家には内緒で自分たちの家に連れていき、しばらく静養してもらうことにしました。その後、自宅に帰った義母を待っていたのは、荷物を持ってくれたり家事をしてくれたりと今までとは明らかに違う家族たち。気遣いや遠慮をみせる義祖母や義父を見てぽかんとする義母に、ゆかりさんが「実は・・」とこっそり耳打ちをしました。

1話目から読む

「おばあちゃん達に怒られてばかり・・」ご近所さんに涙ながらに語る孫嫁

しばらく入院していた義母は、久しぶりに家に帰ると家族の態度ががらりと変わっていて驚いていました。それもそのはず、今までは義母を家政婦のように扱っていた義祖母が義母に遠慮して自分で家事をしたり、無関心を決め込んでいた義父が義母を気遣ったりするようになっていたのですから。私は、呆気に取られている義母に「実は、お義母さんがいない間に・・」と種明かしをしました。
義母のお見舞いに行った数日後、私はまた義実家へ家事をしに行っていました。家の前で掃き掃除をしていると、ご近所さんが通りかかり「あら、ともや君のお嫁さん?最近よしこさん見ないけどどうしたのかしら?」と声をかけられました。私が「お義母さん、骨折してしまって入院してるんです」と悲しそうに言うと、ご近所さんは「えっ!?骨折?どうして?」と驚いて聞いてきました。

私は「おばあちゃんが転びそうなのを助けてそのまま転んでしまって・・」とさり気なく義祖母が原因だとアピール。さらに、「え~!大変だったのね。それでお手伝いに来ているの?えらいわぁ」と同情してくれるご近所さんに「そうなんです。でも・・私・・お義母さんみたいにできなくて・・おばあちゃんたちにすごい怒られてて」と涙ぐみながら弱音を吐きました。

そして、「あら、そんなに大変なの?」と聞いてくれたご近所さんに「この間も夕飯にカレーを作ったら『こんなの食べられるか!』って・・私、料理得意じゃないから・・」と涙ながらに打ち明けると、「カレーで?それは大変ね。あのおばあちゃんたち・・ひどいわぁ」」と同情してくれました。

「そうなんです。料理作ってるとお風呂の準備とかお茶が欲しいとか・・私、手際も悪くて怒られてばかりで」と涙ながらにさらに話すと、ご近所さんは「そんな・・」と絶句しつつも「あのおばあちゃんなら言いそう。いつも言い方がきついと思ってた」と共感してくれました。私は「お義母さん、今までひとりでずっとやってたみたいで・・」と義母の頑張りもしっかりアピール。

ご近所さんは「・・この辺りでもみんな心配はしてたの、よしこさんのこと。でもよしこさん・・ほら、何も言わないから。やっぱり苦労してたのね」と近所の人たちが義母を心配していたことを教えてくれたので、私はさらに「それに・・お義父さんも助けてくれなくて」と義母が一人で我慢していることを話しました。「もう・・家族でいびりね。こんなドラマみたいなこと本当にあるのね。ひどいわ」と憤るご近所さんに、私は「あっ・・でも怒られるので内緒にしてください」としゅんとして俯きながら言いました。

ゆかりさんはご近所さんを味方につけたのですね。「内緒にしてください」と口止めしたゆかりさんですが、こういう噂はなぜか広がってしまうものですよね。

※ストーリーは実体験を元にフィクションを加えた創作漫画です。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。

原案:ママ広場編集部 脚本:のきわだ 編集:石野スズ
作画:まりお
2児の母です。

この記事をSHAREする