万が一の不安と罪悪感で眠れない

「きらりちゃんが来た」と伝えても陽太が動揺している様子はありません。そこで「きらりちゃんが妊娠したらしい」と本題をズバリ言いましたが、「へ~」とのん気に返事をした陽太。驚かないことに驚いている私に「いや、別れてから連絡取ってないし。」と答える陽太の声を聞く限り、嘘や誤魔化しは無いように聞こえました。

「連絡取ってないの?」と念を押すように聞く私。「え?うん。で、なんでオレに電話してきたの?」と陽太。心当たりが全くないようです。夫がもう少し突っ込んで「昨日は、きらりさんのご両親もみえたんだ」と言っても、「なんで?」とますます分からない様子の陽太です。

そこで私は「きらりちゃんが、陽太が父親だっていってるの。」と核心をズバリと言いました。もちろん陽太がなんと答えるのかと思うと、心臓が飛び出しそうでした。

ところが陽太はまた「なんで?」と繰り返しました。「あるわけないじゃん。」とハッキリ否定したのです。「息子だから、俺たちは陽太を信じる。でも、子どもを思う気持ちはあちらも同じ。一度、こっちに帰って来れるか?」と聞いた夫に、陽太はすぐに「分かった。」と返事をしました。そして陽太は翌週に研究が一区切りついたタイミングで短期帰国することになりました。

その夜。きらりちゃんのお腹の子どもについてキッパリと否定した陽太でしたが100%の避妊はないし、万が一のことがあったら?夢を追って留学まで頑張った陽太の将来はどうなるの?そんな風に息子のことを心配しては、きらりちゃんの方が不安かもしれないのに、息子のことばかり考えてしまった自分を反省し、その繰り返しでなかなか寝付けませんでした。
陽太さんの「あるわけないじゃん」の断言にホッとしたとは思いますが、静香さんが考えるように避妊は100%ではないし、事実が確認できるまでは心配で不安でたまりませんよね。
※ストーリーはフィクションです。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。
原案:ママ広場編集部 脚本:船井 秋 編集:石野スズ
作画:ポジョ
在宅デザイナーの主婦です。息子と夫、そして猫と暮らしています。
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