迷惑をかけないと言われてもスッキリしない

結婚の挨拶に行ったともやの実家で見たのは、義母を家政婦のように扱う義祖父母と、それに対して何も言わない義父とともやの姿でした。
帰り道、ようやく「今日ごめんな」と申し訳なさそうに言うともやに「なんで何も言わないの?」と気になっていたことをストレートに聞いてみました。

ともやによると、母親にばかりつらく当たるお祖父ちゃん、お祖母ちゃんとケンカしたこともあったそうですが、その後ずーっと責められた母親に「何も言わなくていい」と言われたともやは、静かにしていることが母親を守ることになるのだと思うようになったそうです。

「今日も、俺がなにか言えばきっと母さんだけじゃなくてゆかりも責められると思って・・・ごめんん。先に言っておけばよかった。」と、ともやは頭を下げました。そして、『うちのことは一切気にしなくていいから』と義母が言っていたと教えてくれましたが、そうなると義母は今と変わらない毎日を送るということ?ともやは私の質問に、辛そうに頷きました。

「お義父さんは?」と、私はもうひとつ気になっていたことをともやに聞きました。義母が嫌味を言われていても、ご飯を一緒に食べず、お手伝いさんのように扱われていても、義父も何も言わずにいたことに違和感があったのです。するとともやは「父さんは何も言わないんだ。母さんが我慢すればいいと思ってる。」とうつむいて答えました。そんな!と驚く私にともやは、自分が自立して幸せな生活を送ることが義母の幸せだと言われているのだとも教えてくれました。

「とにかく、母さんとは連絡取るし、実家には最低限しか帰らない。ゆかりは来なくていいからね。ほんとごめんな。ゆかりには迷惑かけないから。」と言うともや。義母にも同じことを言われました。でも、そう言われてホッとする気持ちはなく、モヤモヤが残りました。
義実家に君臨し、義母に厳しくお手伝いさんのように扱う義祖父母。それに何も言わない義父とともやさん。ゆかりさんが違和感と疑問をともやさんにぶつけると、何も言わないことで義母を守っているとともやさんは説明し、義実家のことは気にしなくていい、ゆかりさんには迷惑がかからないようにすると言いました。同じことを義母からも言われたゆかりさんですが、スッキリしない気持ちでした。家族の夕飯にすら一緒に座れていなかった義母のことを考えると、実家には来なくていい、面倒は描けないと言われても気になってしまいますよね。
※ストーリーは実体験を元にフィクションを加えた創作漫画です。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。
原案:ママ広場編集部 脚本:のきわだ 編集:石野スズ
作画:まりお
2児の母です。
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