[25完]妹優先夫|離婚を決めた妻が突き詰める「シングルマザーと息子ならかわいそうで優先するんでしょ?」

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前回のお話

シングルマザーの妹カオルさんとその息子タイガくんを優先していた夫シンジさん。そんなシンジさんの行動から息子ケンシンくんのことを心配していた妻ユキノさんは、シンジさんとの話し合いの中で「離婚してくれないかな?」と切り出しました。「父親のいない寂しさを味わわせたくない!」と反対するシンジさんに「父親のいない寂しさを感じさせてるのはあなた」と、ケンシンくんがどれだけ寂しい想いをしてきたかを伝えたユキノさんは、カオルさん親子を優先するシンジさんとは「揉めるのが目に見えてる」ときっぱり伝えたのでした。

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妹優先夫[25完]シングルマザーにしか優しくなれなかった夫との決別

ケンシンくんにシンジさんがいなくても大丈夫。カオルさん親子を優先するシンジさんとは揉めるのが目に見えていると思い、離婚を決断したユキノさんは、「だから離婚して。そうしたらあなたはケンシンのこともかわいそうに思って、タイガくんと同じように接してくれるでしょ?私がお願いすれば助けてくれるでしょ?」とシンジさんに詰め寄りました。そう言われたシンジさんは顔面蒼白。

「シングルマザーになったら大変なこと、わかるもんね」ユキノさんを、カオルさんと同じ状況してしまう自分に絶句するシンジさんは、「ケンシンには父親が・・」何とか言葉を絞り出したものの、「うん・・ケンシンを大切にしてくれる父親だったら必要だったよ・・」ユキノさんが静かに言いました。

「俺はただ・・」膝を付き、肩を震わせながらそう言ったシンジさんに、「うん。わかってるよ。カオルさんとタイガくんの力になってあげたかったんでしょ?別にそれについては責めてないよ。これからもそうすればいいと思う・・」ユキノさんはそう言ってドアを閉め部屋から出て行ってしまいました。

その後、ユキノさんとシンジさんは離婚しました。ユキノさんは、「夫が今どんな気持ちなのかわかりません。でも、私には後悔はありません」そう思っていたのでした。
すると、「あの・・ユキノおばさん・・離婚したのって・・やっぱり私がパパにあんなお願いしちゃったからかな・・?」ユラちゃんがおそるおそるたずねました。

ユラちゃんにたずねられたユキノさんは、「え!!全然関係ないよ!私とケンシンにとって、シンジは家族じゃなかったってだけだよ。だから気にしないで!」と笑顔で答えました。
ユキノさんは「コウタロウたちは大切な家族ですが、これからも適切な距離をとって付き合っていきたいと思います。私はシンジのように『何が一番大切なのか』を間違えたくないから・・」
そんな風に思っていたのでした。

※ストーリーはフィクションです。 登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。 創作漫画としてお楽しみください。

原案:ママ広場編集部 脚本:のきわだ 編集:石野スズ
作画:まりお
9歳男児6歳女児の2児の母です。

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