子どもがちっとも勉強してくれない、どうやったらやる気になるんだろう・・・?
今回は、1教室で1,000名以上の生徒が通う学習塾の校長経験もある、株式会社脳レボ代表取締役の川谷潤太さんにやる気を出すアプローチについてお答えいただきました。
子どものやる気を引き出す5つのアプローチ
子どもが「やる気」を持たない姿を見て、不安やもどかしさを感じる保護者の方は少なくありません。やる気が湧かない原因はさまざまですが、家庭でのちょっとした工夫や声かけの方法で、子ども自身が自ら行動を起こしたくなる状況を作ることが可能です。この記事では、日常生活で実践できる具体的なアプローチを5つご紹介します。
1.小さな成功体験を積み重ねる
やる気の第一歩は、「自分にもできる」という実感です。子どもが達成感を得るためには、小さな成功体験を積み重ねることが大切です。
・結果より過程を褒める
「テストで100点を取れて偉いね」ではなく、「毎日少しずつ勉強していたから100点が取れたんだね」というように、努力やプロセスを認めることで、子どもは「頑張れば成果が出る」と理解できます。
・具体的に褒める
「すごいね」だけでなく、「今日は字を丁寧に書いていてすごく読みやすいね」と具体的に伝えることで、どんな点が評価されているか子どもが明確に理解できます。
2.間接的に褒める
褒め言葉を第三者から伝えることで、子どもは自然に自信を持つようになります。特に子どもが大きくなればなるほど、この方法は直接褒められるよりも効果的です。
・先生や友達の評価を伝える
「先生が『〇〇ちゃんは授業中よく頑張っているね』って言ってたよ」と、第三者の言葉を借りて子どもに伝えることで、信憑性が増し、やる気が引き出されます。
・家族間での褒め合い
お父さんが『〇〇は本当に掃除を頑張ってくれて助かる』って言ってたよ」など、身近な人からの評価も効果的です。
3.具体的でポジティブな声かけを心がける
子どもが何をすれば良いのかを具体的に伝える声かけは、やる気を高める上で非常に重要です。
・抽象的な指示を避ける
「頑張って」だけでは子どもは何をすべきか分かりません。「宿題のこの部分を10分だけやってみよう!」といったように、具体的な行動に落とし込む言葉がけが有効です。
・選択肢を与える
子どもに自主性を持たせると、自然とやる気が出ることがあります。「宿題を今やる?それともおやつを食べてからやる?」と選択肢を提示することで、主体性を引き出しましょう。
4.やる気が出るまで待つ余裕を持つ
子どもが動き出さないと焦りを感じることもありますが、無理に急かさずに見守ることも大切です。
・子どもが集中できる環境を整える
静かな場所を用意したり、適度な休憩を取らせるなど、子どもが自然と取り組みたくなる環境をつくりましょう。
・やる気のタイミングを見逃さない
子どもが自主的に「やりたい」と思ったタイミングで行動できるようサポートすることが効果的です。
5.親自身も楽しむ姿勢を持つ
子どもは親の姿をよく見ています。親が楽しんで取り組んでいる姿を見せることは、やる気を伝播させる効果があります。
・一緒に楽しむ
勉強や家事をゲームのように一緒に取り組むことで、子どもは自然と前向きに行動するようになります。
例: 「一緒に片付けをして、どっちが早く終わるか競争しよう!」
・失敗を恐れない姿勢を見せる
親が「これは難しいけど、やってみるよ」と取り組む姿勢を見せることで、子どもも挑戦することをポジティブに捉えられるようになります。
まとめ
子どものやる気を引き出すために大切なのは、親が焦らず、自然な形で子どもの内発的な意欲をサポートすることです。小さな成功体験を認め、褒め言葉や声かけを工夫するだけで、子どもは驚くほど変わることがあります。
ぜひ、今回ご紹介した5つのアプローチを日常生活に取り入れてみてください。子どもが少しずつ自信を持ち、自分から行動を起こす姿を見られるかもしれません。