子どもの歯磨きって何に気をつけたらいい?気をつけたいポイントについてあかまつ歯科クリニック院長の赤松先生にお伺いしました。

子どもの歯磨きのコツや気をつけてチェックする箇所はどこ?
そんな悩みについて、あかまつ歯科クリニック院長、赤松佑紀先生に年代別チェックポイントについて教えていただきました。
子どもの歯磨きは年齢や成長段階によってアプローチが変わります。
年齢ごとに、歯磨きのコツや注意点をまとめました。

(1) 0歳~1歳半(乳歯が生え始める時期)


歯磨きの目的:歯磨きに慣れることが第一の目的です。
コツ:
●最初はガーゼや指サックのような柔らかい布で歯を拭くところから始めると良いです。○生え始めた歯を優しく拭いたり、歯ブラシに慣れさせるために柔らかい毛の乳歯用歯ブラシを使ったりします。
●毎日のルーティンに取り入れ、歯磨きを楽しいものに感じさせることが大切です。
チェックポイント:
●歯磨きを嫌がらずにできているか。
●歯の表面に白っぽい斑点がないか(初期の虫歯の兆候)。
●夜寝る前には必ず歯を拭くようにしましょう。
●上唇小帯という筋があると磨きにくいので、唇を指でしっかりと避けましょう。

(2) 1歳半~3歳(奥歯が生え始める時期)

歯磨きの目的:乳歯が全て生えそろう準備のため、歯ブラシに少しずつ慣れてもらいます。
コツ:
●小さなヘッドの乳歯用歯ブラシを使い、歯と歯ぐきの境目に歯ブラシの毛先をしっかりと当てましょう。
●嫌がる場合は、遊びながら鏡を見せるなどして、歯磨きをポジティブな時間にする工夫をします。
●奥歯が生え始めたら、特に奥の歯の噛み合わせ部分を丁寧に磨きましょう。
チェックポイント:
●奥歯や歯の裏側に汚れがたまっていないか。
●歯磨きをスムーズにできているか。
●磨き残しがあるため、親が仕上げ磨きを行うことが大切です。

(3) 3歳~6歳(乳歯がそろう時期)

歯磨きの目的:自分で歯磨きの習慣を身につけ始める時期です。
コツ:
●歯ブラシの握り方や、歯磨きの動きを教え、毎日少しずつ自分で磨く練習を始めます。
●歯ブラシの動きは小刻みにするように教え、左右にゴシゴシと磨かないように指導します。
●歯磨き後は必ず親が仕上げ磨きを行い、磨き残しをチェックします。
チェックポイント:
●奥歯の噛み合わせや歯の裏側がきれいに磨かれているか。
●歯と歯の間に食べ物が挟まっていないか確認し、フロスを併用するのも効果的です。
●磨き残しがある部分を重点的に仕上げ磨きするようにしましょう。

(4) 6歳~12歳(永久歯が生え始める時期)

歯磨きの目的:乳歯と永久歯の混合期で、油断するとむし歯ができる時期です。
コツ:
●歯ブラシの動きを丁寧に教え、特に歯と歯の境目や噛み合わせを意識して磨くように促します。
●子ども専用のフッ素入り歯磨き粉を使用して、むし歯予防に役立てます。
●電動歯ブラシなども視野に入れ、子どもが使いやすい道具を選びます。
チェックポイント:
●永久歯が生え始めた箇所は磨き残しが多くなるので、丁寧に仕上げ磨きをする。
●歯並びや噛み合わせに問題がないか確認し、定期的に歯科検診を受ける。
●歯と歯の間にフロスを通す習慣をつけることで、より効果的な清掃が行えます。

(5)12歳以上(永久歯が生えそろう時期)

歯磨きの目的:大人と同じように自分でしっかり磨く習慣を身につけ、むし歯・歯肉炎予防を徹底します。
コツ:
●正しい歯磨き方法(毛先を歯と歯茎の間に45度の角度で当てる)を理解させます。
●歯磨きの際、鏡で自分の歯を確認しながら磨くよう促し、自分で磨けている部分と磨けていない部分を意識させます。
●仕上げ磨きの必要がなくなってくる時期ですが、たまに親がチェックし、磨き残しがないか確認します。
チェックポイント:
●歯の隙間や奥歯の磨き残しがないか。
●口臭や歯茎の腫れがないか。
●必要に応じてデンタルフロスやうがい薬などの補助用品を使うことも検討します。

まとめ

年齢や成長段階に合わせて、歯磨きの方法や道具を選び、親子で楽しく歯磨き習慣を身につけていくことが大切です。定期的に歯科検診を受け、健康な歯を維持するための習慣を続けましょう。

執筆者

赤松佑紀
あかまつ歯科クリニック院長
博士(医学)
顎咬合学会認定医
一般社団法人一隅会理事

朝日大学卒業後、京都府立医科大学歯科で研修医として入局。
その後、京都府立医科大学大学院感染免疫病態制御学大学院に進む。
そして大学院後、京都府立医科大学大学院医学研究科歯科口腔科学助教(併任)と京都府立心身障害者リハビリテーション病院 歯科医長として過ごし、地元神戸であかまつ歯科クリニックを開業。
メディカルトリートメントモデルと呼ばれる歯科医療モデルで、予防歯科を基盤として全ての診療に幅広く従事している。
現在は、全国的に予防歯科医療を広めていくために、一般社団法人の理事として奮闘している。

あかまつ歯科クリニック
http://akamatsu-dental.jp

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