「勉強は僕のためにするのか。」小学校の個人懇談会で「授業を聞いていません」と散々な言われようだった小3息子が勉強は必要と思うまで

子どもの勉強習慣をつけるには、幼少期の遊びから少しずつ学習にステップアップし、それを生活の流れの中の一部にして・・・。
というのが理想でした。理想だけは持っていました。
でもできていない私。何度も自分のスケジュール管理能力の無さにがっかりしながらも、なんとか息子の勉強に対する「やる気」の火だけは完全に消さぬように持ちこたえたようです。

どうして勉強しないんだろう。ストレスがたまっていた3年生前期

息子は、ハッキリ言って勉強ができる方ではありません。
我が家は共働きですが、3年生になった息子に家の鍵を預けるのを私たち夫婦がまだ躊躇していたため、息子は嫌々ながらも学童に通っていました。学童にいる間に宿題を終わらせる約束はほとんど守られることはなく、夕方遅くに帰宅してからやっていました。宿題以外の家庭学習は、ママ友に教えてもらったワークや私が探してスモールステップでコツコツやるタイプのものを買っていました。やる気がある日はすんなり取り組みますが、言わなければいつまでも遊んでいて、寝る前になって半べそをかきながらやる状態でした。いや、まだやれば良いのですが宿題しかやらない日も多々ありました。学校で配布される計算や漢字ドリルはやっていないところが目立っていました。
せめて苦手な単元だけでもと息子の隣にへばりついて私が教えることもありますが、まぁ時間がかかる、かかる。そしてできない、わからないと癇癪を起す。それにつられて私もイライラ。そんなことを繰り返していました。
そんな様子ですから、息子が持ち帰るテストは当然の結果ばかり。空欄が目立ち、設問の意味を全く理解していない回答が並び、算数はかろうじて計算問題だけ少しできているくらいです。

小学生のテストは学校で授業をちゃんと受けていればできるはずなのに、どうしてこんなにもできないんだろう。
わかっていないところがたくさんあるのに、どうして家で勉強しないんだろう。

息子の言い訳は「だって難しいところがあったからママと一緒にやりたかった」「後でやる(=やらない。明日も明後日もやらない)。」

私自身に反省もありました。仕事から帰ったら洗濯物を取り込んでお風呂、夕飯の準備とバタバタして息子の勉強を見るどころではありません。
決まった時間に勉強開始と決めて毎日1ページずつこなせるワークを準備しても、ちゃんとできる日もあれば何度言っても机に向かわない日もあり、私は目の前の家事をこなすのに精いっぱい。勉強の習慣づけができないのは私のせいかな。
落ち込みそうになっている時に限って、夫に「毎日ちゃんと言わないからやらないんだ」「今日は何やったの?漢字とかやらせた?」「ゲームを隠せ」と、まるで私が私「だけ」に課せられた仕事をサボったように言われてイライラしました。
また、夕飯を作りながら勉強を見ていてどんどん説明が長くなり夕飯がすごく遅くなることもあって、うまくいかない日々がイヤになりました。

個人懇談はさんざんな言われよう

個人懇談の時に先生から伝えられた授業の様子は散々でした。準備が遅い、やることが遅い、授業中興味が無いのか分からないのかボーっとしている、聞いていない、聞いていないから何をしたらいいか分からずまたボーっとする。声をかけても分かっていない様子でやらない。
思わず先生に「あの、何かひとつでも良いところありませんか?」と聞いてしまったほどです。それでも先生に「え?学校生活でですか?授業で?」と質問で返されて「あ。思いつかないなら別にいいです。」と私はため息。先生は「あ、挨拶はしっかりできますよ」と言ってくれました。

息子は言葉の意味が理解できないのかと本気で悩みました。先生や友達の言っていることが何ひとつ理解できないのではないかと。そして周りの子が今何をやっているのかも理解できないのでは?音読だって、上手く出来ないのは言葉の意味がわからないから?と。担任の先生に相談したら「発達の心配ということですか?うーん、そうですねぇ、そこまででは・・・でも心配だったら専門のところに相談してみたらいいかと思います、窓口は教頭先生です」とのことで、え?どっちなの?担任の意見というものは無いの?というモヤる結果に。
もしかしたらセンシティブな問題に担任の意見を伝えてはいけない、あくまでも決めるのは保護者と配慮されたのかもしれませんが、その時の私は必死すぎて八つ当たりの気持ちがあったのだと思います。
でも普段の息子は普通に会話しているし、テレビや映画のシーンやセリフに反応して笑ったり泣いたり、感想を言うしなぁ。
語彙力が低いのは親の私が無意識に会話を先回りで奪い、自分で考えて話させなかったからなのか、動画をテレビで見れる環境やゲームを与えてしまったから考える力が育まれていないのだろうか、私が仕事から帰ってバタバタと家事に必死でちゃんと勉強を毎日見れていないせいかな、と自分のせいだと思ったりもしました。

このまま勉強嫌いになったらマズイ。

息子が授業態度を変えずに、したりしなかったりの家庭勉強のままだと、今以上に授業についていけなくなって家庭学習でも追い付かなくなり、勉強が嫌いになる。
意識を変えないまま4年生を迎えるのはかなりマズイ、とストレートに息子に話しました。
担任の先生から聞いた授業の様子も伝えました。

驚くべきことに、授業についていけていないという認識が無かった息子。
先生の話は聞いているし、分からない時もあるけれどわかっていると。
テストはいつも時間が無くなってしまう。もう少し考えればできる気がする。
わからないところは家でママに教えてもらったらわかる。と言うのです。

息子は家庭学習をサボったり解答がわからなくて癇癪を起すことは多々あっても、「勉強キライ!」と拒絶することはありません。
「音読は苦手」「デシリットルの計算わからない」などと息子が言うたびに、いつも「え?苦手じゃないよ練習してないからまだ上手じゃないだけ」「分からないのは練習してないからだよ、何回も練習したら簡単だよ」と返し続けていたからなのか、そんなもんか?とまだ誤魔化しが効いている様子です。

将来の夢はメジャーリーガーと寿司職人の二束わらじと言う息子。
そんな素敵な夢を持っているなら、叶えるためには何をしたらいいか考えてみよう、と話しました。
メジャーリーガーになるために毎日できていることは、素振りやキャッチボール、動画で上手なプレイヤーの技をチェック。
寿司職人になるための準備は、時々寿司屋に行って、いろんな寿司を食べて味を試してる。ガリにも挑戦したし、緑茶も飲めるようになった。

じゃあ、頑張らないといけないことは?
寿司の握り方。
英語。
ご飯をたくさん食べて大きくなる。

ここぞとばかりに私は息子に伝えました。
野球って、すごく頭を使うスポーツなんだって。だから勉強をして頭を使う練習をしたらいいよ。
人に何かを伝えるためにはトラの考えや気持ちをきちんとわかって欲しいよね?たくさんの言葉や言い方を覚えるために国語があるんだよ。
ボールをどれくらいの力でどこまで飛ばせるのかだって、計算しないと分からないでしょ?
誰かにお手紙や大切な注意をもらったのに読めなかったら困るよ。
授業がわからなくて学校がイヤになっちゃうのと、100点取って先生をびっくりさせるのとどっちが楽しいか想像してみて。
先生の話をずーっと聞いてみてごらん、ビックリするほど授業がわかるよ。
などなど。
いちばんしっかり伝えたのは、「今からなら余裕で間に合う!絶対できるよ!」
単純なところが良いところ。息子は「あ、そうか」と思ったようです。

別人?息子の変化に担任の先生も驚いた

翌日から、息子は朝15分だけ早く起きて、音読をするようになりました。
学校へ行くと、まず担任の先生に一番前の席にしてください、と自分から席替えを願い出たそうです。
授業中は先生の顔を見ている!そしてノートもみんなと同じタイミングで書いている!
それから2週間ほど、担任の先生は連絡帳に息子ができたこと、改善したことなどを毎日細かく書いて褒めてくださいました。
それを息子に見せると「やっぱりね」とドヤ顔の息子。
私は息子に「すごいじゃん」「やればできるじゃん」などとは言わず、息子の性格を見越していちばん持続しそうな言葉を探して
「ホラ見てこの連絡帳。普通のことを当たり前にやるだけで、こんなにも褒められるんだよ?小学校生活なんてチョロいぞトラ!いけるぞ100点!」
どうかこのまま、授業を真面目に聞き家庭学習も続けられますように。心の中では必死に願っています。

トラのママ
マイペースな小3息子を溺愛しつつ勉強がちょっと心配なフルタイムワーママ

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