子どもの歯磨き粉はどう選ぶといいの?歯磨き粉って子どもといつまで分けるべき?フッ素は歯が生え始めたときから使っていいの?
そんな疑問について、ヨコデンタルクリニック院長の横引良評先生から年代別のポイントを伺いました。
子ども向けの歯磨き粉はさまざまありますが、年齢によりおすすめが少しずつ違います。
今回はそれぞれの年齢にわけて説明します。
〇乳児
生後6ヶ月頃から歯が生え始めます。まずは、口の中で伸ばしやすいジェルタイプの歯磨き粉がおすすめです。
歯を磨いた後にガーゼで拭き取るだけで、すすぎをしなくても問題のない歯磨き粉を選ぶと良いでしょう。
お子さんによっては、指を噛んでしまう場合があります。その場合には、指サックをして歯磨きを行うようにするなど対策を取るようにしてください。
〇幼児
お子さんがうがいをできるような年齢になったら、ジェルタイプからペーストタイプの歯磨き粉に移行していきます。
お子さんのやわらかい歯や歯ぐきにも優しい低発砲タイプの歯磨き粉を選ぶと、泡で磨けた気にならないため磨き残しを防げます。
研磨剤入りタイプは着色を落とす働きがあるため、お茶やチョコレートなどが好きなお子さんには良いでしょう。
〇就学児
6歳以上になると本格的なフッ素塗布ができるようになります。歯磨き粉は、お子さんに適したフッ素成分配合のものがおすすめです。
フッ素の効果を高めるためには、うがいは少量の水で一回だけにして、フッ素が歯に残るようにしてください。また、歯磨き後30分くらいは、食べたり飲んだりしないようにしましょう。
6歳未満のお子さんには、大人用のフッ素入り歯磨き粉は使用しないように
6歳未満のお子さんには、フッ素成分が少なめの歯磨き粉をおすすめします。大人用の歯磨き粉はフッ素が多かったり、他にもさまざまな成分が入っていたりするため、お子さんには使用しないよう注意が必要です。
歯のエナメル質に異常が生じ、歯に褐色の斑点や染みができてしまう、歯のフッ素症や骨のフッ素症という病気があります。原因は、生まれてから幼児期までの間にフッ化物を過剰に摂取することといわれています。そのため、大人用フッ素入り歯磨き粉には、お子さんには使用しないよう注意書きが書かれています。
大人用歯磨き粉への切り替えは、永久歯が生え揃う頃に
歯磨き粉の基本的な成分は大人用も子ども用もほぼ同じですが、成分量が異なります。前述したフッ素のように、大人用歯磨き粉をお子さんに使用すると悪影響となる場合があります。また、大人用歯磨き粉のミント味はお子さんには刺激が強いです。
そのため、永久歯が生え揃う小学校高学年くらいで、大人用歯磨き粉へ切り替えると良いでしょう。
まとめ
歯が生え始めてすぐに歯磨きをする習慣がつくと、お子さんが歯磨きを嫌いにならずにすみます。お子さん用の歯磨き粉はフルーツ味などさまざまなものがありますので、色々と試して、お子さんの好きな歯磨き粉を見つけると良いですね。
歯科医院では、お子さんの歯ブラシや歯磨き粉についての指導も行っていますので、お困りの際にはぜひ相談してみてください。