爪を噛むクセがある子のデメリットは?ヨコデンタルクリニック院長の横引先生に伺いました。

子どもが爪を噛みだしたんだけど、デメリットはある?やっぱりやめさせたほうがいい?
そんな疑問に、ヨコデンタルクリニック院長の横引良評先生からお話を伺いました。

爪を噛むクセがある子のデメリット3つ


(1)衛生面での問題
爪を噛むと体内に雑菌が入りやすくなってしまうため、感染症などにかかる確率が高くなります。

(2)爪の問題
爪を噛みすぎると、爪先がギザギザになったり、深爪になったりしてしまいます。そうすると、指を使うときに痛みを感じやすくなってしまいます。

(3)口腔の問題
爪を噛むため前歯に力がかかりやすくなり、噛み合わせなどへ影響が出てしまいます。しかし噛み合わせへの影響は、指しゃぶりほどはないとされています。

なぜ爪を噛むの?

爪噛みは繰り返されることで身についてしまう行動で、過度な爪噛みは「神経性習癖」と呼ばれることもあります。習癖の背景に心理的な問題があり、爪噛みのクセがある人は、リラックスしているときにはあまり爪を噛まないが、ストレスがかかるときや退屈なときには爪をよく噛むとのデータもあります。
ですが、爪噛みがある人すべてに心理的な問題があるするわけではなく、まったく原因がないのに、爪噛みをする人もいます。

また、爪を噛むクセは、緊張する機会が多かったり、社会環境に変化があったりしたときに発症することが多いといわれています。
爪を噛むことで緊張の高まりやストレスを解消しようとしているので、無理にやめさせようとすることで、かえってストレスが強くなってしまうこともあります。

爪噛みは精神的な緊張がひとつの原因であることから、爪を噛むクセがある子どもは、落ち着きがない、活動的、敏感、神経質などの特徴があることが多いとされています。
爪を噛むクセは4~5歳から学童期にかけ多くみられ、それより上の年齢では徐々に減少していきます。

まとめ

爪を噛むクセを治せないままだと、どんどん歯並びが悪化していくため、早めに気づいて止めることが大切です。時間が経ち、クセが根付いてしまうと、歯並びも悪化し、クセも定着してしまい取り除きにくくなってしまいます。
お子さんが小さいうちに気づき、すぐにクセを直すようにすると、歯や歯並びなどの悪化も防ぎやすくなります。
お子さんの爪を噛むクセが気になる方は、親御さんだけで悩みを抱え込まずに、歯科医院や小児科で相談してみてくださいね。

[執筆者]

横引 良評(ヨコビキ リョウヘイ先生)
ヨコデンタルクリニック院長
歯科医師・社会福祉士・介護支援専門員

1988年生まれ、広島県出身。
2023年に千葉県佐倉市ユーカリが丘・四街道地区にヨコデンタルクリニックを開院。
保険治療からホワイトニング・マウスピース矯正・ワイヤー矯正・審美歯科・インプラント・義歯(入れ歯)・摂食嚥下リハビリテーションなど幅広い治療を提供している。
趣味は、サッカー・フットサル・ラーメン屋めぐり・温泉めぐりなど。

ヨコデンタルクリニック
https://yoko-dental.jp/

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