前回のお話
育休中のいちろうさんのことを都合よく使って自分の仕事を手伝ってもらっていた後輩女性の白石さんは、突然手伝うことを断ってきたいちろうさんに怒り心頭。USBの返却のため急に会社にやって来たいちろうさんのところへ向かいながら「私のお願いを断るですって!?そんな舐めた真似させっかよ!」と怒りがこみ上げます。
夫が育児をなめくさってる件[125]
「先輩!急にどうされたんですかぁ?ビックリしちゃいましたよぉ!」いちろうさんの前に現れた白石さんは、さっきまでの怒りの気持ちは微塵も見せずに笑顔で声をかけました。「いやぁメールで伝えた通りなんだけど・・・プレゼン資料作れなくなっちゃってUSBを返しに来たんだ」いちろうさんは申し訳なさそうにUSBを差し出しました。
いちろうさんが「本当に申し訳ない・・・あとは」と言いかけると、「あのおぅ!!」と白石さんが遮り「私が先輩にこの仕事をお願いしたのは、忙しかったからだけじゃないんですぅ・・・」と話し始めました。
「私ぃ・・・先輩が育休で会社に来なくなって本当に寂しくてぇ、毎日悲しくてぇ。少しでも先輩を感じたくてぇ、繋がってたくてぇ、それでお願いしたんですぅ」いちろうさんに仕事を頼んだのは寂しかったからだと涙ながらに訴える白石さん。
「だから最後までやり遂げて欲しいなぁって。先輩の仕事ぶりを見てたいから。ダメですかぁ~?」目をうるませ甘えた口調でいちろうさんに懇願する白石さん。しかし、いちろうさんは「うん。ダメ」とバッサリ。まさか自分の泣き落としが通用しないとは思っていなかった白石さんは「うおぉい!!このヤロー!!」と心の中でブチギレます。
頼んでいたプレゼン資料の作成を途中で断られた白石さんは、どうにかしていちろうさんに最後までやってもらおうと必死。しかし、白石さんの泣き落としはいちろうさんには通用しませんでした。今までのいちろうさんだったらここでまた情に流されていたかもしれませんが、きっぱりと断ることができましたね。
※ストーリーはフィクションです。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。
[作者]くまお
二人の女の子を育てているパパです。
育児、日常、オリジナル連載などいろんなマンガを描いています。
----------