前回のお話
ストレス性の急性胃腸炎で病院に搬送された妻かおりさん、夫いちろうさんから連絡を受けた両親が急いで病院に駆けつけてくれました。診断を聞いたお母さんに「どうして?いちろうさんも育休を取ってくれてるし、何をそんなに無理することがあるの?」たずねられ、これまでに起きたことを話したかおりさん、その話を聞いて両親は顔面蒼白!「いくらなんでも頼り過ぎかなって。お父さんの仕事にも迷惑かけちゃうし・・」と言うかおりさんに「親にいらぬ気を遣うんじゃない。今こはるはいちろうくんが見てるんだな?」とたずねるお父さん、スマホを確認したかおりさんは「うん。ついさっきメッセージが来たとこ・・」と答えました。
夫が育児をなめくさってる件[96]
「今、こはるはいちろうくんが見てるんだな?」こはるちゃんといちろうさんの居場所を確認したお父さん、かおりさんはちょうどいちろうさんにメールを送ったところでした。「急性胃腸炎だって。今は痛みは治まってます。かおりさんがメールを送ると「かおり!ひとまず重大な病気じゃなくて良かった!ごめん。本当にごめん。こうなったのも全部僕の責任だ」メッセ―じで謝るいちろうさんは、「とにかく今はゆっくり休んで!こはるは大丈夫だから!しっかり面倒見るからね!」かおりさんにメッセージを送りました。
それを見たお母さんが「なんとかやってそうね」そう言うと、「ひと通りの事は教えたから。でもワンオペは初めてだし心配だよ」とかおりさんが答えました。すると「・・うむ。じゃあ私は店に戻る」お父さんが突然言い、「えっ!?」とかおりさんが驚きました。
「かおりもこはるも大丈夫そうだし。店閉めたらお客さんに申し訳ないからな。母さんはしばらくかおりの様子を見ててくれ」お父さんの言葉に「・・はい」とためらいながらも返事をするお母さん、そしてお父さんは病室を出ていきました。
「・・なんかお父さんらしいけど、ちょっと冷たいね・・」寂しそうに言うかおりさんに、「かおり・・お父さんが向かったのはきっとお店じゃないわよ」何かを悟ったようなお母さんの言葉に「え?」かおりさんは驚きを隠せませんでした。
いちろうさんからメッセージが届き、なんとかこはるちゃんのお世話をしていることを確認したかおりさん、「一通りのことは教えたから。でもワンオペは初めてだし心配だよ」とお母さんに話していたところ、「かおりもこはるも大丈夫そうだし、お客さんに申し訳ないから店に戻る。母さんはしばらくかおりの様子を見ててくれ」そう言って病室を出て行くお父さん、その姿を見て「お父さんらしいけど・・ちょっと冷たいね」寂しそうに言うかおりさんに、「お父さんが向かったのは、きっとお店じゃないわよ」お母さんの全てを把握しているかのような話しぶりに「えっ!?」と驚くかおりさんでした。
お店のことを心配だと伝えて病室を後にしたお父さんと、全てを承知している空気を放つお母さん、ベテラン夫婦の阿吽の呼吸を感じますね。
※ストーリーはフィクションです。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。
[作者]くまお
二人の女の子を育てているパパです。
育児、日常、オリジナル連載などいろんなマンガを描いています。
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