
第1回の話
子どものカラーコンタクトって、許可してもいいの?そんな疑問について、弁護士法人C-ens法律事務所代表弁護士 森崎 秀昭先生より、法律の観点から3回に分けてお話いただきました。今回は第2回です。
結局どういうこと?
さてと、ここまででちょっと小難しい話が続きましたが、簡単にお伝えすると、お子さんの意見を尊重することが大切だよ。でも、ライフステージや成長・発達の過程もあるから、長い目で見て、大人になっていくために最も良い選択やサポートを大人がしていきましょうねというイメージです。
そして、条約や基本法にも明記されているのですが、子どもの養育、いわゆる子育てについては、家庭が基本で父母などの保護者がまずは第一義的に責任を負いますよ、ということです(出典:こども基本法条文)。
ですから、これらの条約や法律は、みなさんのお子さんがどう育つかの責任は親であるみなさん自身にあることを定めているんです。
そこで、まとめなのですが、お子さんがカラコンを付けたいと言って来た場合、まずはその気持ちを尊重することが大切です。
子:「ママーカラコンつけたいー」
母:「わお!カラコンつけたら目の色変わって可愛いかもしれないよね」
なんていうやりとりかもしれません。
ただ、厚生労働省が発表しているようにカラコンも使用方法を誤ると目に障害を負う可能性もあります。
そこで、みなさんのお子さんの年齢や発達状況などに合わせて、場合によってはリスクの説明もして、親としてOKとするかNOとするか決めていただけたらと思います。眼科医の診断も忘れずに。
カラコンで本当に目への影響が出たりするの?
こんな話の後に気になるのは、今度はカラコンで本当に目が傷つくのかということです。
これはコンタクトを使ったことがある親御さんにはイメージがつきやすいかと思います。
例えば、国民生活センターに寄せられた相談には、中学3年生のお嬢さまがカラコンを付けて、寝る時以外は付けっぱなしにした際に、失明の可能性があるレベルにまで目が傷ついたケースがあります(出典:独立行政法人国民生活センター「失明のおそれも カラーコンタクトレンズの使用は慎重に」)。
これは2014年の国民生活センターからのリリースですが、その時の国民生活センターの調査では、「カラーコンタクトレンズには、レンズの品質が原因で透明なコンタクトレンズよりも眼障害を起こしやすいものがあることが分かりました」とのアドバイスもあります(出典:独立行政法人国民生活センター「失明のおそれも カラーコンタクトレンズの使用は慎重に」)。
こんな例を読むと、親としても考えてしまいますよね。
続きます。
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