[後編]子どもの教育に積極的に関与するってどうすればいい?受験対策の個別学習塾代表イムランさんに伺いました!

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[前編]のお話

子どもが勉強をしなくて・・・と悩む方も多いのでは?今回はそんな悩みについて、30年以上にわたる英語講師としての経験、そして受験対策の個別学習塾代表である、株式会社ブルーフレイム代表取締役、イムラン スィディキさんに二回にわたってお伺いしました。今回は後編です。

前回の記事では、「子どもの教育への関与」は家庭の収入がプラスになるよりも、そして保護者の学歴を上げるよりも、子どもの学習に大きく影響を与えているとお伝えしました。

そうは言われても、急に「子どもの教育に積極的に関与する」って、何をどうすればいいのかわかりませんよね。
そこで、アメリカのカリフォルニア州立大学ジェインズ教授の論文を参考に保護者の関わりあい方について見ていきましょう。

1)「宿題の時間」を設け、家庭での学習環境を整える

宿題や勉強のための時間と場所を確保し、宿題が終わったかどうかを確認し、必要に応じて勉強の手助けをすることで、お子さんが宿題を終わらせる手助けをしたり、お子さんの学習のサポートをすることができます。

ここで大事なのが、保護者も何かを勉強することです。
ただ一緒に座ってスマホを見ながら「監視モード」になっている場合ではありません。
算数でも英語でもいいので、その共有している時間に一緒に勉強してください。

保護者が言いがちなのが、「自分は昔勉強したから、もうやらなくても良い」という論理展開です。
そんなことを言ったり、そういう態度を見せたりすると、子どもとしては、勉強が将来のためのものではなく、子どもだからやらないといけない煩わしいものとして認識してしまいます。

そんなことになれば、とりあえずやっつけで勉強をしてしまうことになります。
とりあえずてきとうに終わらせるようになってしまいます。これだけは避けましょう。

2)学校行事に参加する

保護者は、保護者会やイベントなどの学校行事に参加することで、お子さんに興味があるということ、そしてお子さんの味方であることを示すことになります。
そして他の保護者と話したり、他のお子さんの話を聞くことを通して、お子さんの学習状況を把握し、学習をサポートしやすくなります。
保護者が学校の行事やスケジュールを把握していないとなれば、お子さんから見れば、親が自分に興味がないと考えます。
必ず学校行事はチェックして、できる限り参加してください。

3)先生とコミュニケーションをとる

担任の先生と定期的に面談などをし、お子さんの長所や短所、学業の進捗状況、お子さんが直面している問題や懸念について把握するように心がけてください。1)、2)、3)に関しては、お子さんを管理監督するためではなく、あくまでもお子さんの敵ではなく、味方だということをわかってもらうためです。
そこはしっかりと区別してください。

4) 結果をすぐに求めず、結果が出たら「プロセス」を褒める

今までの親子の関係性にもよりますが、親子間の関係性を変えるには多少の時間がかかりますし、成績が上がるのも、2−3回のテストの結果が出ないとわかりません。
明日、明後日で急にお子さんがすごく勉強熱心になるようなそんな魔法のような方法はありません。
焦らず少しずつ取り組んでいきましょう。

また、結果が出ても、「やればできるじゃん」などの声かけよりも、「やったからできた」という「やったこと」を褒めてあげた方が、学習習慣には繋がりやすいといわれています。

「やればできる」と言われると、大抵の子どもは「自分には才能がある。本気になれば、これくらいできる。
次回はもっと本気を出せばいいから、直前に勉強をしても高得点が取れるだろう」と勘違いしてしまうことがあります。

その点、勉強をあれだけやったから高得点を取ることができたという「プロセス」を重要視することで、子どもは「直前に勉強すれば大丈夫」という間違った認識を持つ可能性は減ります。

さて、今回はお子さんに学習習慣をつけていただくためのアドバイスをさせていただきました。
魔法のような方法ではなくて、大変申し訳ございません。
ただどんな「学習法」も「保護者の積極的な関与」に勝ることはありません。
お子さんの将来に最も大きな影響力を持っているのは、紛れもなく、保護者であるあなただということをどうしてもお伝えしたかったのです。

多少の時間はかかりますが、親子二人三脚で素晴らしい未来への一歩を進めていただければと思います。

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