子どもの頃、何を習っていましたか?そんな質問に、今回は高谷秀雄歯科クリニック院長、高谷秀雄先生にお答えいただきました。
子どもの頃、何の習い事をしていましたか?
私の両親は父親が高卒、母親が短大卒である事にひどくコンプレックスを感じていたようで、大人になって困らないようにと、幼稚園入園時期から、書道でボールペン楷書、毛筆を習っておりました。
同時期に、英会話スクールと公文式に通っており、ひたすら勉強させられていました。あとは、ある程度運動するようにとスイミングスクールに通いましたが、水泳は苦手であまり長続きしなかったのを覚えています(笑)
やっていて良かったなと思った習い事はありますか?
前述した中では、学習塾を早い時期からやっていたことで、計算能力、暗算が得意になったのが一番よかったなと思います。
次いで書道は、カルテも今では電子化が進んでいるとはいえ、手書きで書く機会も多く、コメディカルから「先生の字は読みやすいです」と褒められると、小さいころに書道をやっていてよかったと思うことが多々あります。
また、自身のポリシーで、とにかく食わず嫌いをせず、何事も挑戦してみることを大切に今まで生きてきました。
例えば、その時アニメでバスケットが流行っていれば、バスケにのめりこみましたし、サッカーが学校で流行ればとりあえず挑戦し、相手の気持ちがわかる人間を目指して生活してきました。
私はその中で、音楽に触れている時間が一番居心地よく、楽器演奏を一通りこなした結果、歌を歌うことで他者に想いを伝える事が大好きになりました。
それが現在の歯科医師兼アーティスト活動に繋がっております。
もし、子どもに何か(習い事や体験)をさせるなら何をさせたいですか?
私個人の考えにはなりますが、子どもは親の背中を見て育つと思いますので、
私の趣味の中で、子どもが興味を持ちやってみたいと思った事に挑戦してくれれば1番良いと考えます。
私は現在独身で子育てされているご両親から、実際にはそんなに甘くないと怒られてしまうかもしれませんが、好きな事でなければ続かないと思いますので、選択肢を与えその中で自分がやりたい事を選んで頑張ってくれれば良いと考えております。
私は、両親や親戚に1人も医者はおらず、私が医師を目指したいと話した時に両親は、絶対に無理だと頭ごなしに否定されることから始まりました。
誰も医者を目指すうえで、協力してくれる大人がおらず、周囲はお前じゃ無理だと常に諦めるよう促され、何度も医師の道を諦めればどんなに楽かと、自分を責める毎日を過ごした時期もありました。
自分で、手探りの中、医師の道を切り開いていくのはとてもとても困難を極め、何度も遠回りもしましたし、失敗も繰り返し、もう少し近道が出来たのではと思う事は未だにあります。
この記事において、子育て中のご両親にひとつだけお願いが許されるのであれば、子どもは進む道を最終的に自分で決めることは出来ますが、どんな道があるのか選択肢を用意してあげなければ、本当にやりたい事があったとしても、その道を選ぶことは難しいということです。
何を習わせ、何を体験させる事が正しいのか正解はないと思います。
さまざまな体験の中で子どもがやりたいものが出てきたときに、夢を叶えるための近道を大人が影ながらサポートしてあげる事が大切と考えます。
[執筆者]
高谷秀雄(たかたに・ひでお)先生
歯科医師(歯科口腔外科)
医療法人雄愛会 高谷秀雄歯科クリニック 院長・理事長
[プロフィール]
「断らない医療」をモットーに、患者さんとのコミュニケーションを大切にし、ひとりひとりに合った歯科治療の提供を心がけた病院を目指している。
専門は親知らずの抜歯・口腔癌等、歯科口腔外科全般。
審美歯科治療・インプラント治療も得意とする。
高谷秀雄歯科クリニック ホームページ
https://www.takatani-dental.jp