門限を大幅に過ぎてケガをして帰ってきた小5長男。主人の尋問で暴かれた事実…。男子の思考は理解できない!

息子が小学5年生だった時の話です。

門限を2時間近く過ぎても帰らない長男……彼に何が??

いつも通り19時前に帰宅した私。
その日は主人が早帰りだったため、玄関には彼の靴を発見。
あれ……でも、いっつも泥まみれ(洗おうが新しいの買おうがすぐ汚れる……)の長男の靴がない??
「ただいまー」
と声をかけ、コートなどを脱いでいると、2階から駆け下りてくる長女。
「ママ、どうしよう。長男ちゃんがまだ帰ってないの!」
「……え?」
我が家の子どもたちの門限は、一応17時。
でも、17時に友達の家や公園を後にすることが多いようで、実際に帰ってきているのはいつもだいたい17時15分~半ぐらいの間。
遊びに夢中になって、18時ぐらいになってしまうことはちょくちょくあったけど。
今は、もうすぐ19時。
……いくらなんでも遅すぎる!
急いでリビングに向かうと、スマホ画面を見ている主人。
服装から察するに、彼も帰ったばかりのよう。
「長男のスマホの調子悪いみたい。GPS追えてない」
私も自分のスマホ長男の移動の履歴を確認してみると、「家にいる」ときはきっちり認識しているのに、外出後はデータが消えてしまっている。
まさか、長男が事故にあって、スマホが壊れた……?
考えたくないのに、不吉なイメージばかりが浮かんでくる。
彼がいつも乗り回している自転車が、トラックの前にひしゃげて横たわり。
そしてそのそばには……。
イヤだ、これ以上考えたくない!!
「探しに行こう」
頭を動かしてもろくなことが浮かばないので、まずは体を動かそうと主人に提案。
彼が車で大きな道路をメインに、私が自転車で近所を回ることに決め。
いざ、外に出ようとしたとき。
「ありがとうございました、じゃーな●●!」
と、聞きなれた長男の声。
バタンという車のドアが閉まる音。
「……長男?」
急いで玄関に向かう私。
すると、外からガチャリとドアが開き。
顔に大きな絆創膏を貼って、おでことあごを擦りむいた長男が。
よく見ると、指にも絆創膏が貼ってあり、どちらにも血がにじんでいます。
「ど、ど、どうしたの??」
「今日、自転車で転んじゃって。●●のうちで手当てして、車で送ってもらった」
「そうだったんだ……けが、大丈夫?」
多少擦りむいているとはいえ、元気そうな長男の姿に、涙がにじんできました。
最悪の結果じゃなくて、よかった~!!



まるで成歩堂くん? 主人の鋭いツッコミ

長男の話をまとめると……。
・17時になったので、帰っていると、途中の坂で転んだ
・家にママがいないので、友達の●●が自分の家で手当てしてもらおうといってくれた
・●●の家で、おばさんが手当てをしてくれた。
・けがが痛くて自転車に乗れそうもないので、●●のお父さんが車で送ってくれた
とのこと。
●●君のお父さんお母さんにお世話になりっぱなし!!
「●●君のお母さんに、電話でお礼言ってくる」
こういうのは早い方がいいと思い、リビングを出て私は電話をかけに。

その後5分ぐらい電話で話して、リビングに戻ると……。
なぜか、主人の前で正座している長男。
静かに本を読むことに集中し、とばっちりを受けないよう存在感を限りなく薄くしている長女(笑)
……これは、我が家ではすでに見慣れた光景である、『叱られる長男の図』。

そりゃ、門限は大幅にオーバーしているけど。
今回はきちんと理由もあるし。
なんで、長男は叱られてるの???
頭の中が疑問符でいっぱいになりながら「これ、どういう状況?」と聞くと。
「長男、もう一度経緯をきちんと説明しなさい」
と主人。
「17時になったから、帰ろうってなって」
「どこから? 誰と一緒に??」
「▲公園から、●●と、□□と一緒に」
「転んだのはどこ?」
「家の裏の坂。途中で転んだ」
主人の質問に答える長男と、その答えにいちいち確認を入れる主人。
……尋問みたい。
というか、昔ハマった、ゲームの逆転裁判みたい。
「家の裏の坂で転んだのに、坂を上った反対側にある●●君ちまで行くのは、おかしくない? 家のほうが近いし、そこから●●君の家まで行けるぐらい元気なら、普通は家に帰るよね」
『異議あり!』と成歩堂龍一(ゲーム逆転裁判の主人公の弁護士)ばりにツッコム主人。
とたんに目が泳ぎだす長男。
「だいたい、●●君も□□君の家も、公園からの帰り道だと反対方向だよね? 一緒に坂道を下って帰るって、おかしいでしょ」
さらなるツッコミに、長男の目の泳ぎは激しさを増すばかり。
……長男は、実際にはほとんど泳げないのですが。
目の泳ぎだけなら世界記録を狙えそうな激しさ(笑)

ここまでくると、私でも彼が何かを隠していることは分かります。
「ごめんなさい。本当は、17時前に▲公園を出て、●●の家に向かっている最中に転びました。家の近くの坂じゃないです」
「17時には帰宅なのに、17時前に●●君の家に行ってもいいと思ってたの?」
「だめだと思ってたけど、まだ遊びたくて」
「ふーん」
主人の目線にわかりやすいぐらいビクビクする長男(お前は小鹿か!)。
「17時ごろに転んで、そのあと●●君ちに行って。帰ってきたのは19時」
「はい……」
「この2時間、何してた?」
……逆転裁判だったら『くらえ!』と証拠を突き付けたかのようなシーンですね、きっと。
主人から“空白の2時間”について問われた長男。
ついに、●●君ちで「フォートナイト」というゲームをしてたことを白状しました……。

結局、長男は
・門限をオーバーして遊ぼうとしたこと
・ケガを口実に利用して遅くまで遊んだこと
・●●君ちのご両親に迷惑をかけたこと
に関して、こっぴどく叱られました。



男子はみんなおバカ?? 「オレの方がすごい」選手権とは

「そういえばさ、坂道ならまだしも、なんで平たんな道で転んだの?」
ふと気になって聞いてみると、またも目が泳ぎだす長男。
「両手離ししながら乗ってただろ」
と主人。

我が家はロードバイクが好きで、ちょくちょく家族でサイクリングロードを走っているのですが。
主人と長男は、すいすい両手を離したまま漕ぐことができます。
ゴールの瞬間に、バンザイの体勢でポーズを決めたりできるので、できない私にはうらやましかったりします。
でも、整備されているサイクリングロードならまだしも、一般の道路では歩行者もいるし、障害物も多いので、両手を離しての運転は、禁止していたのです。

「ごめんなさい。●●達と、誰がいちばん長く両手を離していられるか、競争していました」
「この間、それで□□君がケガしたでしょ。危ないから普通の道路ではやらないって、その時約束したじゃん!」
と私が言うと、
「この前はおれがいちばん長く乗れて、□□がリベンジだっていうし、●●もやるっていうし……」
としどろもどろになる長男。
「とにかく、両手離しは絶対禁止だからね!!」
「はい」
神妙な面持ちで答える長男を、これっぽっちも信用はできませんが、とりあえずそれで収めることに。

夜、子どもたちが寝た後、長男のことについて主人と話していると。
「危険なことをやって競い合うって、結構あることなんだよね。覚えある」
「……なんでそんなことすんの?」
「なんでだろ? 多分、一番危ないことをやってのけたやつが「スゲー!」って、仲間内で称賛されるからかな」
「なんで、危ないことができたら『すごい』になるの? 勉強ができるとか、運動ができるとかならまだわかるけど」
「さあ? できる人が『自分しかいない』っていうのがいいんじゃない。そういう意味では勉強とか体育とかと根本は一緒なのかも」
誰しもが認め、ほめてくれる「勉強」や「体育」が人一倍できることと。
確かに誰にも真似できないかもしれないけど、危ないこと(≒おバカなチャレンジ)をやることの根本が一緒??
誰にもできないんじゃなくて、アホ過ぎてやらないだけでは???
……女子にはわからん、その理屈。
「両手離しもやったし。俺、自転車で滑り台降りたことある。あの時は喝采浴びた」
「はぁ? 自転車で滑り台?? どんな滑り台でやるのよ。幅が広いとか傾斜が緩やかとか、そういうの?」
「ううん、フツーの金属のヤツ。近所の公園にもあるじゃん」
なんと、主人は小学生の頃、一番オーソドックスなタイプの滑り台を、自転車で滑り降りたというのです!
自転車で降りるのは勢いで何とかなったけど、自転車をそこまで持ち上げるのに苦労したとのこと。
主人のあとに続く友人がいなかったため、その後しばらくはヒーロー扱いだったとか。
「だから、長男がアホなことする気持ち、わからなくはないんだよな~」
……わからなくはない?
むしろ、長男そのものの思考じゃん。
ていうか、やってることは長男以上じゃん!!



以前、長男の奇行(私にはそう思えた)について義母に相談した時。
「★★(主人のこと)も同じだったから、私も悩んだ覚えあるけど、いつか落ち着くから」
と言われたことがあるのです。
現在の主人はどちらかというと冷静沈着且つ合理的な考え方をするタイプで、カーッと熱くなって先走りがちな私とは正反対なタイプ。
なので、義母の言葉は
「主人と長男はタイプが違いすぎるから、長男の問題児ぶりの本当のところは義母にはわかっていないんだろうけど、義母なりに励ましてくれたんだろうな」
と受け止めていました。
でも、長男はまんま主人じゃん。
ていうか、完全に長男以上じゃん!
義母の話、寸分の狂いもない実体験じゃん!!!
キングオブおバカは、もしかして主人、お前かー???
知らなかった主人の一面に、心がざわつきつつ。
……改めて、義母に電話してみようと心に決めた夜でした。

※ちなみに、なぜ長男のスマホのGPSがなぜ追えなかったのかというと、SIMカードが何らかの理由で壊れてしまったことが原因でした。
なので、家にいるときはWi-Fi経由で追えていたGPSが、外に出たときには4Gにつながらず、使えなくなってしまったようです。
SIMは新しいものを注文し、届くまで長男は外出禁止となりました。
「スマホを持たせているから大丈夫」
と安心せずに、扱い方も粗雑な子どものことなので、きちんと動いているか、おかしなところはないか、たまには確認する必要があるなと感じました。

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