前回のお話
2つ上に発達障害の姉の海ちゃんがいる小2の樹里ちゃん。お母さんはよく暴れる海ちゃんの育児にいつも疲れていました。お母さんは樹里ちゃんを頼り、海ちゃんの面倒をみたり家事をするのが樹里ちゃんの日常でした・・・。

姉育てに疲れて一時保護所に入った話【2】


小さい頃から海ちゃんの面倒をみたり家事をすることが日常だった樹里ちゃん。
そんな生活が数年続き、樹里ちゃんは中学2年生、海ちゃんは高校一年生になりました。

「ねぇ樹里の家これから遊びに行ってもいい?」
学校帰り、友達からそう聞かれた樹里ちゃん。

「え?えーっとうちお姉ちゃんがうるさくて」
海ちゃんがいる家にはなんとなく友達を呼びたくありませんでした。

「それにこの後おつかいに行ってご飯作らなきゃ」
そう言って遊びを断る樹里ちゃんに友達は驚きます。
「えーっ?樹里買い物行って自分で作ってるの?エラ~い」
友達の言葉に今度は樹里ちゃんが驚きます。
「え?みんな作ってないの?」
「いや普通母が作るでしょ」
ご飯は母親が作る、と当たり前のように言う友達。


さらに・・・
「あとさ前から思ってたんだけど、樹里のお姉さんあんまり似てないね。ちょっと、、あの、、何か、、障害があるの?」
言いにくそうに海ちゃんのことを友達に聞かれた樹里ちゃん。

「えっと、、まぁ、、うん、、」
樹里ちゃんは笑顔で「うん」と答えました。
そして、海ちゃんが発達障害グレーであることを話すと、
「へーよくわからないけど大変だね」
と友達に言われました。

平静を装って話していた樹里ちゃんですが、内心は海ちゃんの事も自分が家事をしていることも恥ずかしく感じていました。

「あー勉強わからないー!うわぁぁー」
友達と別れ家に帰ってきた樹里ちゃんの耳に、海ちゃんの大きな声が聞こえました。





癇癪を起こす海ちゃんの声を聞いて苛立ちを覚える樹里ちゃん。
叫ぶ海ちゃんの元へ行き、声をかけます。
「おいっ」

「るっせえんだよっ」
樹里ちゃんの大きな声に驚く海ちゃん。

「お前そろそろいいかげんにしろよ。高一だろ?」
樹里ちゃんは強い言葉を海ちゃんに投げかけます・・・。

続きます。

ゆーとぴあ
事実を元にした子育て漫画を描いてます。
長男、仙尾部奇形腫という珍しい病気。
次男、発達障害で特別支援学級に在籍しております。
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海ちゃんのお世話に家事・・これまでずっと続けてきた樹里ちゃんの中で、張りつめていた糸がプツンと切れてしまったようですね・・。
[ママ広場編集部]

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